2019年2月の3本:三井物産がブロックチェーン活用のポイント事業/ワークデイが日本市場で事業強化/NECがイノベーション共創空間を新設
2019年3月6日(水)松岡 功(ジャーナリスト)
2019年2月のニュースから松岡功が選んだのは、「三井物産がブロックチェーンを活用したポイント事業を開始」「ワークデイが日本市場での事業展開を強化」「NECが“新たなイノベーションを生む共創空間”を新設」の3本である。“見逃せない”理由と共に、それぞれのニュースのポイントをお伝えする。
三井物産がブロックチェーンを活用したポイント事業を開始
三井物産は2019年2月8日、日本IBM、FinTech企業のフィノバレーと共同で、健康に日々の生活を送る「ウェルネス」の推進を目的とした共通ポイント事業「ウェルネス貯金(ウェルちょ)」を開始すると発表した。日本IBMはITインフラとなるクラウド基盤とブロックチェーンの技術を提供、フィノバレーはモバイルアプリを開発した。2月15日から3カ月間、広島市内で実証実験を行い、年内にも全国展開したい考えだ。
三井物産が100%出資子会社のグルーヴァースを通じて始めた「ウェルちょ」は、消費者のウェルネスを応援する企業で構成される「ウェルネス応援隊」と、健やかな毎日を過ごしたいと思う消費者とを結ぶ架け橋となるポイントシステムとして、そうした社会ニーズに応えたものだという。
ウェルネス応援隊は自社が提供する商品やサービスに「エール」というポイントを付与し、ウェルちょのモバイルアプリを通じてエールを受け取った消費者は、健康診断やマッサージなど消費者のウェルネスをケアする「ウェルネスステーション」で、そのポイントを活用することができる(写真1)。
今回の取り組みについて、仕掛け人である三井物産 流通事業本部マーチャンダイジング第二部食品営業室所属でグルーヴァースの社長に就いた福島大地氏は発表会で、「ウェルちょはポイント事業だが、他のポイントとは違い、かつてのベルマークに近い。ベルマークが小中学校の環境改善をテーマとしていたように、ウェルちょは消費者の健康をテーマとしている」と説明した。ウェルちょの詳細な内容については公式Webサイトを参照いただきたい。
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