機械学習を自動化して判定モデルを自動生成するソフト「DataRobot」を提供するDataRobotは2019年3月6日、英Armが提供する顧客データ分析サービス「Arm Treasure Data eCDP」とDataRobotをデータ連携させたと発表した。データ連携コネクタを開発して提供したことで、Arm Treasure Data eCDPに蓄積したデータをDataRobotに自動で取り込んで学習できるようになった。
DataRobotは、機械学習を用いた予測モデルの作成を自動化するソフトである。学習データ(教師データ)さえ用意すれば、データサイエンティストでなくても、簡単に機械学習を用いて予測モデルを作成できる。あらかじめ用意している複数のアルゴリズムを使ってモデルを生成し、これらの中から精度の高いモデルを自動で採用してくれる。
一方の「Arm Treasure Data eCDP」(画面1)は、クラウド型で利用できる顧客データ分析サービスである。オンライン広告配信やマーケティング、CRM(顧客管理システム)などの領域において、顧客一人ひとりのデジタル上の行動ログデータや属性データなどのデータを統合できる。
画面1:「Arm Treasure Data eCDP」の画面例(出典:Arm Treasure Data)拡大画像表示
DataRobotによると、多くの企業が集積したデータの利用に課題を抱えているという。今回のデータ連携では、DataRobotにデータコネクタを用意し、Arm Treasure Data eCDP上のデータをDataRobotに直接取り込めるようにした。
画面2:「Arm Treasure Data eCDP」と「DataRobot」の連携画面(出典:DataRobot)拡大画像表示
DataRobotのデータソース設定から「Presto JDBC」または「TD-Hive JDBC driver」を選び、Arm Treasure Data eCDPへの接続情報を入力する。こうして、データセットのテーブルをDataRobotに登録する。モデル作成時は、登録したデータセットを選択し、予測対象となる項目を設定するだけでモデルを作成する(画面2)。
用途の例としてDataRobotは、以下の3つを挙げる。
- 各種の顧客接点で収集した顧客活動データに基づいて最適な顧客体験を提供する
- 店舗、商品、CRMデータを結合し、最適な商品配置と在庫管理を行う
- 複数のセンサーデータを統合し、製造品質の予測と要因分析に役立てる
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