日立製作所は2019年6月3日、AIを活用した金融機関向けサービスの提供に向けて、米Virtusaとの間で新たな協業を開始すると発表した。米国シリコンバレーを拠点に、両社で共同開発のための専任組織を立ち上げる。2020年初頭をめどに、金融IT分野で世界最大の米国市場をターゲットに新サービスを提供する。
日立製作所と米Virtusaは、金融機関向けにAIを活用した新サービスを共同で開発する。共同開発のための専任組織を、米国シリコンバレーに立ち上げる。新サービスは、2020年初頭をめどに、金融IT分野で世界最大の市場である米国をターゲットに提供開始する。
背景について日立は、近年の金融機関において、AIなどの最先端技術を活用したシステムへのニーズが高まっていることを挙げる。「金融業界に関する専門知識に、先進のデジタル技術を掛け合わせることで、個々の顧客ニーズを捉えた金融サービスを提供できるようになる」(同社)。
米Virtusaは、欧米を中心としたITサービスベンダーである。6000人規模のデジタル事業の専門チームや、コンサルティングチーム、ITサービスチームなど、グローバルで2万1000人以上の従業員を抱えている。世界50拠点のデリバリー体制や各業界の専門知識・業務ノウハウなどに強みがあるという。
日立製作所と米Virtusaは、2016年にグローバルITサービス分野に関する戦略的提携に合意し、金融機関のユーザーを中心に、日本や米国、シンガポールにおいてITサービスの共同提案や共同プロジェクトを推進してきた。2019年4月には、デジタル事業の共同推進に関して基本合意書を締結している。今回開発するAIサービスは最初の共同推進事業となる。