UiPathは2019年6月17日、SAP ERPおよびSAP S/4HANAへのマスターデータの登録作業をRPA(ロボットによる業務自動化)で効率化するための共通部品「Master Data Create Components(マスタデータ登録用コンポーネント)」を発表した。UiPath Go!を介して無料で提供を開始した。
UiPathの「Master Data Create Components」は、SAP ERPおよびSAP S/4HANAへのマスターデータの登録作業をRPAで効率化するための共通部品である。以下の2つのパターンでデータ登録を支援する。
1つは、画面の遷移をベースにデータを登録する、GUIベースのワークフローである。まずは、標準的な動作と標準的な項目への入力を中心としたワークフローをテンプレートとして提供する。このテンプレートをベースに、各ユーザーに固有の項目設定やエラーチェックなどの機能を追加/変更することで、SAPシステムの多様な動作に対応できるようになる。
もう1つは、画面ではなくSAPとの連携APIであるBAPIを使ってマスターを登録するワークフローである。UiPath製品として提供済みの「UiPath.SAP.BAPI.Activities.2.1」を使ってBAPIを呼び出す。このワークフローを使うことで、従来のアドオン開発が不要になる。
Master Data Create Componentsは、品目マスター、ビジネスパートナー、得意先/仕入先マスター、勘定コードマスター、原価センター、利益センターなど、国内ユーザーから要望が多かったマスターを中心に、提供を開始する。今後、新たなマスターデータ登録および主要モジュールで頻繁に利用するトランザクションデータに対する処理機能などもパッケージ化し、2019年中に順次提供する。