ジャパンSAPユーザーグループ(JSUG)は2019年7月11日、日本企業のERP導入に向けた提言資料『日本企業のためのERP導入の羅針盤~ニッポンのERPを再定義する~』を公開した。有識者委員会「ニッポンのERP再定義委員会」の議論を取りまとめた。
ジャパンSAPユーザーグループ(Japan SAP Users' Group、略してJSUG)は、日本企業のERP導入に向けた提言資料『日本企業のためのERP導入の羅針盤~ニッポンのERPを再定義する~』を、JUSGのWebサイトで一般公開した(図1)。PDF資料であり、全134ページで構成する。有識者委員会「ニッポンのERP再定義委員会」の議論を取りまとめた。
JSUGは、SAPジャパンとともに、ERPの本来あるべき姿での導入に向けた指針を作成するべく、2018年7月に「ニッポンのERP再定義委員会」を立ち上げた。幅広い知見を集めるため、先進的な取り組みを推進しているユーザー企業、パートナー企業、SAPジャパン、JSUGから有識者12人を集めた。
2018年7月~2019年3月の半年間にわたって、議論を重ねた。それぞれの有識者が過去に携わったERP導入における課題や問題点を挙げ、根本原因を分析し、近年の国内外のERP導入成功事例を探求した。こうして、今後のERP導入の指針を、「目的」「導入」「体制」「活用」の4つの軸で提言としてまとめた。これらを提言資料に掲載した。
成功事例として、ニチレイ、日立ハイテクノロジーズ、スイスのコンプレッサーメーカーであるホルビガー(Hoerbiger)、韓国の財閥グループであるコロン(KOLON)グループを取り上げている。それぞれの導入手法、進捗状況、プロジェクトのポイント、導入効果などを載せている。
資料の付録として、経済産業省商務情報政策局情報産業課ソフトウェア産業戦略企画官である和泉憲明氏の特別講演「デジタルトランスフォーメーションの推進に向けて」を収録した。
なお、JSUGは、SAPユーザーが自ら運営するユーザーコミュニティである。SAPの製品・サービスに関する最新情報の共有、会員相互の交流、SAPの戦略や製品に影響を与えることの3つを主な活動目的として1996年に発足した。現在では約560社が加盟している(2019年4月1日現在)。産業別、機能別、地域別で運営している部会/コミュニティで日々活動している。