ニトリは2019年7月11日、撮影した写真などから同一または類似する商品を検索できる商品画像検索機能を、2019年秋に刷新する顧客向けアプリ「ニトリ公式スマートフォンアプリ」に追加する予定だと発表した。SBクラウドが提供する「Alibaba Cloud」の画像検索エンジン「Image Search」を利用する。
ニトリは、公式スマートフォンアプリに、画像で商品を検索できる機能を搭載する。欲しい商品の写真やスクリーンショットなどをアプリで読み込むだけで、ニトリの店頭やネットショップにある同一・類似商品を表示し、そのままネットショップで買い物ができる(画面1)。
拡大画像表示
従業員向けのアプリにも、画像による商品検索機能を搭載する。これにより、リアル店舗での接客品質を向上させる。店頭スタッフは、顧客が探している商品を素早く検索できるほか、類似商品や関連商品のコーディネートを提案できる。
機能追加の背景について同社は、SNSに投稿されたインテリアコーディネート画像を参考に商品の購入を検討する顧客が増えていることを挙げる。「こうした需要に対応するため、画像を使って同一商品や類似商品を効率的に検索できる機能を求めていた」(同社)。
画像検索エンジンとして採用したImage Searchは、アリババグループが独自に開発した、ディープラーニング(深層学習)などを活用した画像検索エンジンである。中国最大級のB2Cオンラインショッピングモール「天猫(Tmall)」や、C2Cマーケットプレイス「淘宝(タオバオ)」などに導入されている。日本では、SBクラウドが「Alibaba Cloud」の製品ラインアップの1つとして提供している。
小売業などの事業者は、商品画像データをImage Search上に登録するだけで利用できる。画像データを登録すると、商品を識別するラベル(タグ)が自動で付与される。これにより、ネットショップやアプリなどに画像検索機能を簡単に実装できる。