日鉄ソリューションズ(NSSOL)は2019年11月26日、5G(第5世代携帯電話網)やLTE(4G)を活用した自営無線網の構築サービスを2020年1月から提供すると発表した。事例の1つとして、日本製鉄の室蘭製鉄所が導入の検討を開始した。
NSSOLは、5G(ローカル5G)または4G(プライベートLTE)を用いて自営無線網を構築するサービスを、2020年1月から提供する。生産現場で発生する各種のデータを効率よく収集したり、分析したデータを生産現場で活用したりできる(図1)。
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パブリックな携帯電話網サービスと比べると、月々のデータ通信量に依存しない通信環境を構築できる。また、無線LANと比べると、より広い通信エリアと安定した通信環境を利用できる。
通信システムを構成する機器は、ユーザーの環境内に設置する。これにより、製造業が重視する、現場の操業データを外部に流さないといったセキュリティ要件をクリアできる。
NSSOLでは、ユーザーが自営無線網を導入・利活用する際に必要となる一連のサービスをまとめて提供する。無線免許の申請や、構成する機器の運用サービスなど、導入検討段階から構築、運用まで一貫して支援する。
なお、企業や自治体が、自らの利活用を目的とするローカル5Gシステムを構築できるように、2019年12月に制度化が予定されている。NSSOLでは、今回のサービスに合わせ、2019年8月に「5G推進センター」を設置している。