日立製作所は2020年1月27日、業務システムへのAIの導入や継続的な運用・改善を支援する「AI導入・運用支援サービス」を発表した。特徴の1つは、AIが出力した結果の根拠を提示することで、現場担当者に受け入れられるAIモデルを作成することである。同日提供を開始した。価格は、個別見積もり。
日立製作所の「AI導入・運用支援サービス」は、業務システムへのAIの導入や継続的な運用・改善を支援するSIサービスである(図1)。業務へのAI適用を前提とした企画検討から、PoC(概念検証)の実施、AIの導入、導入したAIの運用・改善までを一貫して支援する。
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特徴の1つは、XAI(Explainable AI:説明可能なAI)を活用してAIが出力した結果の根拠を提示することである。日立がユーザーの業務システムにAIを適用する際に、XAIを活用してAIの予測/判断結果の根拠を定量的に分かりやすく提示する。根拠と現場担当者の見解との乖離を把握しながら、現場に受け入れられるAIモデルへと改善する。
AIの運用段階においては、AIの挙動の変化を監視しながら、必要に応じた再学習によって、業務システムの品質を保持する。また、XAIを活用して、現場担当者とAIの判断根拠の確認をしながら、AIモデルの精度低下やその要因を特定し、改善すべき箇所を効率的に見つけ出す。
AI適用の目的や期待する効果、適用技術やデータ、体制や業務プロセスなど、プロジェクトの全体像を確認した上で、AIの定着化や継続的改善を実現する体制や仕組みの整備も支援する。また、法令や各種ガイドラインなどの動向を踏まえつつ、AI出力結果の逸脱に対応するための業務プロセスの不足といったリスクを抽出し、企業内のガバナンス体制の構築や、業務プロセスの見直しなどの改善提案を行う。