市場調査会社のMM総研は2020年1月27日、RPA(ロボットによる業務自動化)に関するITユーザー調査「RPA国内利用動向調査2020」の結果を発表した。国内企業におけるRPAの導入率は全体で38%で、年商1000億円以上の大手企業に限れば51%に上る。また、大手企業において、RPAの利用が社内の部門でどれだけ進んでいるかを指標化した「浸透率」も算出している。
MM総研によるRPA国内利用動向調査2020」は、2019年11月5日から11日にかけて、年商50億円以上の国内企業を対象に行われた。回答件数は1021社で、内訳は年商1000億円以上の大手企業が498社、1000億円未満の中堅・中小企業が523社。回答したのは情報システム部門もしくは企画部門の担当者である。
なお今回、MM総研が調査対象としたRPAツールは以下の17製品。( )内は提供・開発企業である(順不同)。
①BizRobo!(RPAテクノロジーズ)
②WinActor(NTTアドバンステクノロジ)
③UiPath(UiPath)
④Blue Prism(Blue Prism)
⑤Advanced Process Automation(NICE Systems)
⑥Autoブラウザ名人(ユーザックシステム)
⑦Automation Anywhere(Automation Anywhere)
⑧PegaRPA(Pega Systems)
⑨CELF(SCSK)
⑩SynchRoid(ソフトバンク)
⑪FUJITSU Software Interdevelop Axelute(富士通)
⑫NEC Software Robot Solution(NEC)
⑬Nice Robotic Automation(NICE Systems)
⑭Verint RPA(Verint Systems)
⑮ipaS(デリバリーコンサルティング)
⑯RPA Express(WorkFusion)
⑰Robo-Pat(FCEプロセス&テクノロジー)
国内企業のRPA導入率は38%、大手企業に限れば51%
調査の結果、2019年11月時点での国内企業におけるRPAの導入率は38%だった。2019年1月が32%、2018年6月が22%となっており、半年で10ポイント増加した2018年ほどの勢いはないものの、依然として導入企業は増加傾向にある。
企業規模別に見ると、大手企業の導入率が51%に達した。対して中堅・中小企業は半分以下の25%にとどまっており、国内では大手企業先行でRPA導入が進んでいることがうかがえる(図1)。
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