NECは2020年7月7日、ユーザー企業のデジタル変革を支援する体制を整備したと発表した。コンサルテーション体制の強化、提供メニューの整備、製品技術の体系化などを図った。
コンサルテーション体制の面では、デジタル変革のメニューやメソッドを整備し、戦略コンサルタントやビジネスデザイナーによる専門家チームを構成した。戦略コンサルタントは、戦略・構想を策定する段階で、ユーザーの相談役として戦略を検討する。ビジネスデザイナーは、社会やユーザーの抽象的課題を定義し、具体的なプロトタイプによる検証まで行う(図1)。
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サービス面では、デジタル変革を短期間で実現するための提供メニューを整備した。戦略・構想の策定から業種別ビジネス、人材育成までカバーする(図2)。例えば、100台規模のカメラを複数拠点で活用する生体認証・映像分析サービス「セーフティ&セキュリティ」の場合、従来のシステム構築型の提供形態では導入までに3カ月ほどかかるものが、構想から稼働開始までに最短1カ月で実現可能になるとしている。
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製品技術面では、デジタル変革に必要な技術(生体認証、AI、セキュリティ技術など)を統合した製品技術基盤「NECデジタルプラットフォーム」を2020年7月からグローバルで提供する。これに合わせて、国内外の製品技術基盤を1つのアーキテクチャで統一した。例えば、データ機能を強化し、生体認証・映像分析などで使うデータの準備と活用・分析プロセスを統合した。デジタル化によって膨大になったデータを可視化・分析し、新サービスの創造や意思決定の迅速化などを実現する。