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JTB、AI-OCRと電子契約で年間570万枚のペーパーレス化と7億円の経費削減、2021年4月に稼働

2020年12月18日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)

JTBは2020年12月17日、証憑書類の電子保存化と、法人顧客との電子契約を、2021年4月1日から開始すると発表した。年間で約570万枚以上のペーパーレス化を実現し、年間約7億円以上の営業経費削減を狙う。

 JTBは、国税関係書類の電子保存要件を満たす証憑取込アプリケーションを独自に開発し、証憑書類を電子保存するシステムを構築した(図1)。2021年4月1日に証憑書類の電子保存化に切り替える。2020年12月現在、所轄税務署に申請中である。

図1:JTBによる業務改善のイメージ(出典:JTB)図1:JTBによる業務改善のイメージ(出典:JTB)
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 これまで紙で保管していた年間約570万枚以上の証憑書類を電子化して保存する。ファイリング業務や保管作業のデジタル化、間接業務の削減、保管スペースの経費削減などにより、年間で約7億円以上の営業経費削減効果を見込む。

 ペーパーレスプロジェクトの内訳は、売上原価に関してJTBが受領する証憑書類(請求書、領収証、契約書)が年間約280万枚、販売管理費に関してJTBが受領する証憑書類が年間約20万枚、JTBが発行する証憑書類(請求書、領収証の控え)が年間約270万枚である。

 システムは、ドキュメント管理・電子化のノウハウを持つ富士ゼロックスと、AI-OCRやアプリケーション開発のノウハウを持つンフォディオの協力を得て構築した。取引先顧客から受領する証憑書類を電子化して取り込み、既存のワークフローシステムと連携させ、文書管理システムに転送する。

 証憑書類の電子保存化を実現することに加えて、添乗業務に従事する社員約5000人に対し、領収証の処理業務などの効率化を図る。また、グループ会社のJTBビジネストラベルソリューションズが提供する経費精算システム「J’s NAVI NEO」を活用し、一般経費、交通費、出張旅費に関する証憑書類も電子保存する。

顧客との契約や事業パートナーとの契約も電子化

 書類の電子保存に加えて、顧客との契約を電子化する仕組みも2021年4月1日に開始する。電子契約(電子サイン)、電子取引(メール)、書面契約、の3種類の契約パターンを一元的に管理できるようにする。証憑書類電子保存化システムと連動した業務フローを構築し、年間約7万件以上の電子契約・電子署名への移行を予定している。

 事業パートナーとの電子契約・電子署名も今後順次拡大する。

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