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SMBC日興証券と三井住友カードが自然言語処理AIをコールセンターに導入

2021年2月18日(木)IT Leaders編集部

三井住友フィナンシャルグループ(SMBCグループ)は2021年2月17日、自然言語処理技術を用いたAIシステムを同年上期に導入すると発表した。まずはSMBC日興証券と三井住友カードのコールセンターに導入する。同システムの支援によって、顧客からの照会にオペレーターが素早く正確に答えられるようにする。

 SMBC日興証券と三井住友カードは、自然言語処理技術を用いたAIシステムをコールセンターに導入する。照会応答業務が抱える課題の解消を狙う(表1)。すなわち、FAQの網羅性が上がらない問題、FAQ文書の登録に時間がかかる問題、コールセンターの利用者が回答の評価をしないためにAIモデルの学習が進まない問題、などを解消する。

表1:コールセンターの照会応答業務が抱える課題を、自然言語処理技術を用いたAIシステムで解消する(出典:三井住友フィナンシャルグループ)表1:コールセンターの照会応答業務が抱える課題を、自然言語処理技術を用いたAIシステムで解消する(出典:三井住友フィナンシャルグループ)
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 自然言語処理技術は、米国のAIスタートアップ企業のAllganize(オルガナイズ)が同システムのために開発した。特徴は、自然言語処理の標準手法であるBERTから派生したALBERT技術と、独自の自己教師学習を組み合わせたことによって、学習に必要な計算量や計算時間を低く抑えたことという。

 背景として同社は、BERTの場合、精度が高い一方で、従来のAIモデルと比較して学習に必要な計算量が多い点を指摘する。「Allganizeの技術によって、BERTをベースとしながら、学習に必要な計算量や計算時間、処理装置の費用などを抑制している。SMBCグループでの実証検証では、現行システム対比で、学習に要する業務負荷を大幅に削減できた」(同社)。

 なお、自然言語処理技術を用いたAIシステムは、日本総合研究所、JSOL、Allganize Japanの3社と共同で開発した。SMBCグループでは、コールセンターにおけるオペレーター支援業務のほかにも、今回の自然言語処理技術を適用する分野を広げる予定である。

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