大林組は、クラウド型ITサービスマネジメントソフトウェア「ServiceNow IT Service Management(ITSM)」を導入し、協力会社を含む大林グループ全体のサポートデスク環境を刷新した。システムは2020年10月から稼働している。ServiceNow Japanが2021年3月16日に発表した。
大林組は従来、サポートデスクの窓口が用途(IT全般、調達や請求、モバイル機器の故障や修理)ごとに分散していた。このため、ユーザーは、問い合わせ窓口を明示的に使い分ける必要があった。また、解決に時間を要する問い合わせに関しては、進捗状況を把握しづらく、改めて問い合わせをするケースも発生していた。
サポートする側も課題を抱えていた。電話を中心とした問い合わせが多かったため、問い合わせが集中してしまう時間帯には、対応できないこともあった。また、自己解決を促すナレッジが社内に分散していたため、FAQの作成にリソースを割くことが困難となっていた。
こうした経緯から大林組は、サポートデスクの効率的な運営とサービス品質の維持・向上を目指し、「ServiceNow IT Service Management(ITSM)」を導入を導入した(図1)。これまでの電話中心の問い合わせから、Webフォーム中心の問い合わせ体制に移行した。また、特に問い合わせが多いシステムを中心にFAQを作成するなど、問い合わせの約8割を自己解決できることを目標とする体制を構築した。
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今後は、サポート窓口ごとに設けていた電話回線を1本化し、ガイダンスによって該当するサポート窓口に振り分ける体制を構築する予定である。さらに、サーバー管理などのシステム運用、機器調達などの社内申請手続き、資産などのプロジェクト管理におけるプロセス変革にも取り組む予定である。