日本ティーマックスソフトは2021年4月7日、レガシーアプリケーション移行ツール「OpenFrame」シリーズの新製品「OpenFrame 21」を発表した(開発元:韓国TmaxSoft)。同年5月28日から提供する。メインフレームで動作するCOBOLやPL/Iで書かれたレガシーアプリケーションを再開発せずにオープン環境に移行できる。元々のOpenFrameはソースコードを書き換えずにそのまま動作できるリホスト型だが、OpenFrame 21は既存のソースコードをコンテナ環境用のJavaアプリケーションに変換するリアーキテクチャ型の移行ツールである。OpenFrame 21の価格は個別見積もり。
日本ティーマックスソフトが国内で販売する「OpenFrame」シリーズは、メインフレームで動作する既存のソースコード(COBOL、PL/I)を、そのままオープン環境(Linux)に移行するためのリホスト型ツールである(関連記事:TmaxSoft、メインフレーム環境をそのままクラウドに移行する「OpenFrame onクラウド」)。必要なプリコンパイラや各種ミドルウェアを一通り提供している。JCL(ジョブ記述言語)や各種言語処理系、データベース、TPモニターなどを用意している。
今回、同シリーズの新製品として提供する「OpenFrame 21」は、既存のソースコードをオープン系アプリケーションへと変換するリアーキテクチャ型の移行ツールである(図1)。既存のソースコードをコンテナ環境で動作するマイクロサービス型のJavaアプリケーションへと自動変換する。
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レガシーアプリケーションの1つのソースコードを、「サービスオブジェクト」「ビジネスオブジェクト」「システムランタイムサービス」「データオブジェクト/データオブジェクトファクトリ」の4種類のオブジェクトに変換する。これが1つのWebサービスユニットになる。
サービスオブジェクトは、Webサービス呼び出しを受信して処理するJavaクラスである。エントリクラスを呼び出すためのインタフェースとして機能する。1つのWebサービスには1つのサービスオブジェクトが必要である。一方、ビジネスオブジェクトは、Javaアプリケーションのビジネスロジックを担当するクラスである。
OpenFrame 21は、クラウドシステムの自動スケーリング機能も提供する。システムの負荷条件に基づいて、クラスタ容量を自動調整する。コンテナ運用基盤であるKubernetesの自動スケーリング機能も利用できる。