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HPE、新ストレージブランド「HPE Alletra」を発表、SaaS管理「Data Services Cloud Console」に対応

2021年5月27日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

ヒューレット・パッカード エンタープライズ(HPE、日本法人名:日本ヒューレット・パッカード)は2021年5月27日、ストレージシステムの新ブランド「HPE Alletra(アレットラ)を発表し、同日に提供を開始した。同時発表のSaaS型ストレージ管理ツール「Data Services Cloud Console(DSCC)」に対応する。HPE Alletraの価格(税別)は下位モデル(HPE Alletra 6000シリーズ)で2420万円から。

 ヒューレット・パッカード エンタープライズ(HPE)の「Data Services Cloud Console」(DSCC)は、SaaS型ストレージ管理ツールである(図1)。オンプレミスで運用する複数のストレージ機器を、クラウド上のコンソールから一元管理する。ストレージボリュームの割り当てやデータの移行、スナップショットの取得といった、オンプレミスの管理ツールと同様の機能を備えている。

図1:Data Services Cloud Console(DSCC)は、SaaSで利用できる管理コンソール。ボリュームの割り当てやデータの移行、スナップショットの取得といった日々の運用管理ができる(出典:日本ヒューレット・パッカード)図1:Data Services Cloud Console(DSCC)は、SaaSで利用できる管理コンソール。ボリュームの割り当てやデータの移行、スナップショットの取得といった日々の運用管理ができる(出典:日本ヒューレット・パッカード)
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 図2は、HPEが示したDSCCのセキュリティ設計である。オンプレミス環境のストレージからHTTPS(443)でクラウド環境に対してアウトバウンド型で通信し、ストレージ/クラウド間で確立したコネクションを利用して、クラウドからストレージに指示を出す仕組みをとる。ファイアウォールに穴を空ける必要がないうえ、管理コンソールはストレージに指示を出すだけであり、ストレージ上のデータにはアクセスしないことでセキュリティレベルを確保する。

図2:オンプレミス環境のストレージ装置からHTTPS(443)でクラウドに対してアウトバウンド型で通信し、ストレージとクラウドの間で確立したコネクションを利用して、クラウドからストレージに指示を出す仕組み(出典:日本ヒューレット・パッカード)図2:オンプレミス環境のストレージからHTTPS(443)でクラウドに対してアウトバウンド型で通信し、ストレージ/クラウド間で確立したコネクション用いてストレージに指示を出す仕組みを撮る(出典:日本ヒューレット・パッカード)
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 HPEでは以前より、ストレージシステムの稼働状況をクラウド上のコンソールで監視する「HPE InfoSight」を提供している。監視データをグラフやチャートで可視化・分析して、ユーザーの環境における近い将来のストレージ性能・容量を予測する機能を特徴とする。「HPE Nimble Storage」「HPE 3PAR」「HPE Primera」といった既存の同社製ストレージシステムに対応している(関連記事HPE、障害を予測するストレージ監視クラウド「InfoSight」を3PARでも利用可能に)。

 今回発表したDSCCでは、InfoSightが担う監視機能だけでなく、データ管理(データ移行、バックアップ、DR、データ分析)や業務案件に応じたストレージボリュームの設定・配備など、ストレージの運用管理の諸機能を備える。ストレージ管理者は、InfoSightの管理画面を、DSCCのメニューから呼び出すことが可能である。

 目的ベースでボリュームを配備するインテントベースプロビジョニング機能も備える。ワークロード(業務の種類)に合わせて、いくつかの質問に答えるだけで、ボリュームの最適な配備案をリコメンドする。例えば、VDI(デスクトップ仮想化基盤)の用途、ユーザー数(作成するボリューム数)、ボリュームあたり容量、どのサーバーにストレージを割り当てるかを指定すると、適切なストレージを推奨提示してくれる。

●Next:DSCCに対応した新ストレージブランド「HPE Alletra」の特徴

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