一般社団法人日本鉄道施設協会は、講習会管理業務をシステム化した。管理システムを、ローコード開発により約2カ月で構築した。ローコード開発ツール「WebPerformer」を提供したキヤノンITソリューションズが2021年9月7日に発表した。
日本鉄道施設協会は、鉄道会社からの委託を受け、工事事業者が関連資格を取得するための講習会の管理を代行している。しかし、ほとんどの鉄道会社は紙とExcelによる管理が前提となっているため、協会職員の負担が大きく、講習会を受講する工事事業者の負担にもなっていたという。
こうした課題を解決するため、ローコード開発ツール「WebPerformer」を用いて「保安講習会管理システム」を構築した。システム構築はWebPerformerを提供するキヤノンITソリューションズが担当した。システム基盤には、パブリッククラウドサービスのAmazon Web Services(AWS)を採用した。ローコード開発とAWSの各種サービスを有効活用により、約2カ月でシステムを構築して稼働を開始している。
保安講習会管理システムにより、工事事業者はWebサイトを通じて簡単に講習会に申し込めるようになった。これにより、協会職員の業務負荷を軽減できた。設計段階から複数の鉄道会社によるシステム利用を見据えていたことにより、複数の鉄道会社にシステムを横展開して適用できるようにした。
なお、WebPerformerは、Java開発用のIDE(統合開発環境)であるEclipseのプラグインとして動作し、Javaアプリケーションサーバー上で稼働するWebアプリケーションを自動で生成することができる(関連記事:キヤノンITS、ローコード開発ツール「WebPerformer V2.5」、UIエディタで業務部門みずから画面設計)。