アグレックスは2021年9月9日、文字列匿名加工ソフトウェア「フリーテキストマスキング」を発表した。文章に含まれる個人情報や機密情報を検出し、これらをマスキング文字列に変換する。エンドユーザーのWindows上でスタンドアロンで動作する。価格(税別)は、10万円から。
アグレックスの「フリーテキストマスキング」は、文書ファイルのテキスト情報に含まれる個人情報や機密情報を検出し、これらを「地名」や「電話番号」などのマスキング文字列に変換するソフトウェアである(図1)。
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応対履歴や音声認識テキスト、アンケートの自由記述欄など、個人情報を含む可能性があるテキストから、個人情報を消去する。氏名や住所、電話番号やクレジットカード番号、メールアドレスなどを機械的に判定し、これらをマスキング加工する。
アグレックスは、全国住所マスター「ADDRESS」や姓名辞書など、各種のマスター製品を提供している。これらの辞書データを扱ったデータクレンジングのノウハウを生かしたとしている。これに加えて、拡張辞書としてユーザー独自のデータを追加登録することで、より高い精度で個人情報を検出できる。
アーキテクチャ面での特徴は、個々のWindows PC上でスタンドアロン型で動作するようにしたことである。安全なオフライン環境でマスキング処理ができる。クラウドへのデータアップロード前や、業務委託時のデータ連携前に使うことで、より安全にデータを取り扱えるようになる。
なお、アグレックスでは、フリーテキストマスキングの開発にあたって、ユーザーへのヒアリングを実施した。多くのユーザーは、社内の他部門との連携や業務委託などのような、個人情報保護法の下では加工しなくても利用できるケースにおいても、個人情報を加工している。特に、自由記述欄に含まれる個人情報を人手でマスキングしている。