富士通は2021年10月1日、コンテナアプリケーション開発基盤「FUJITSU Hybrid IT Service Digital Application Platform」の提供を開始した。DevOps環境やコンテナ運用基盤、データベースサーバーなど、各種のアプリケーション開発/実行基盤ミドルウェアをクラウドサービスの形態で提供する。販売目標として、2023年度末(2024年3月期)までに1000システム以上を掲げる。
富士通の「FUJITSU Hybrid IT Service Digital Application Platform」は、業務アプリケーションをコンテナ型で開発/実行するためのミドルウェア群である(図1)。DevOps環境やコンテナ運用基盤、データベースサーバーなど、各種のアプリケーション開発/実行基盤を、クラウドサービスの形態で提供する。
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アプリケーション開発基盤(3製品)、アプリケーション実行基盤(4製品)、マルチコンテナ運用管理(2製品)、データベース(1製品)、API管理(1製品)の11製品で構成する。このうち4製品が既存製品のリニューアルであり、7製品が新規に提供を開始する製品である。
Digital Application Platformを構成する製品・サービスの概要と提供開始時期は表1のとおり。
カテゴリ | サービス名 | 提供区分 | 料金体系 | 提供開始時期 |
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アプリケーション開発基盤 | GitHub Enterprise | リニューアル | 月額固定+月額従量 | 2021年10月1日 |
DevOps Pipeline Service | 新規 | 月額従量(予定) | 2021年度第4四半期 | |
Private Registry Service | 新規 | 月額従量(予定) | 2021年度第4四半期 | |
アプリケーション実行基盤 | コンテナアプリ開発・保守基盤利用サービス | リニューアル | 月額固定 | 2021年10月1日 |
Kubernetes Service Hatoba | リニューアル | 月額従量 | 2021年10月1日 | |
LB/SSL/IPS Service for container application | 新規 | 月額従量(予定) | 2021年度第4四半期 | |
WAF Service for container application | 新規 | 月額従量(予定) | 2021年度第4四半期 | |
マルチコンテナ運用管理 | Multi-Container Application Management Service | 新規 | 月額固定(予定) | 2021年度第4四半期 |
Monitoring Service | 新規 | 月額固定(予定) | 2021年度第4四半期 | |
データベース | データベースサービス | 新規 | 月額従量 | 2021年10月1日 |
API管理 | API Management Service | リニューアル | 月額固定 | 2021年10月1日 |
特徴は、アプリケーションの開発、実行、運用環境の構築作業を自動化していることである。「新規業務のアプリケーションには迅速な開発と稼働が求められるが、これまでは開発、実行、運用環境の準備や構築に時間がかかっていた。Digital Application Platformでは、これらを自動化する」(富士通)。
コンテナ基盤からコンテナ上のミドルウェアまで、トータルに支援する。ユーザーからの問い合わせやインシデントに対して迅速に対応できるとしている。
コンテナ化したアプリケーションを管理、監視する統合運用サービスも合わせて提供する。提供の背景について同社は、コンテナ化したアプリケーションを管理、監視するためには、システム負荷などの状況に応じて増減するコンテナに対して、タイムリーな、従来とは異なる運用管理の技術が必要になること、複数のコンテナ基盤にまたがるアプリケーションの移動や拡張によって運用が複雑化することを挙げている。