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動いている人物やマスク/サングラス着用中の人物も顔認証─キヤノンの「スマートフォーカス顔認証」

2021年12月6日(月)IT Leaders編集部

キヤノンは2021年12月6日、顔認証ソフトウェア「スマートフォーカス顔認証for Milestone XProtect」を発表した。同年12月中旬から販売する。ネットワークカメラとスマートフォーカス機能により、専用端末の前に立ち止まることなく顔認証が行え、マスクやサングラスを着用した人物にも対応する。価格はオープン。

 キヤノンの「スマートフォーカス顔認証for Milestone XProtect」は、ネットワークカメラとスマートフォーカス機能により、専用端末の前に立ち止まることなく顔認証が行える顔認証ソフトウェアである(写真1)。

 ネットワークカメラ映像から複数人の顔を同時に認証する。認証のための所作が不要で、専用端末の前に立ち止まらずに認証を受けられる。用途として、製造現場の資格者確認や会員制サービスのVIP来訪通知、医療機関における検査時の本人確認などを想定している。

写真1:顔認証ソフトウエア「スマートフォーカス顔認証for Milestone XProtect」の利用シーン(出典:キヤノン)写真1:顔認証ソフトウエア「スマートフォーカス顔認証for Milestone XProtect」の利用シーン(出典:キヤノン)

 顔認証エンジンには、ディープラーニング(深層学習)を用いて生成したアルゴリズムを組み込んだ。天井や壁などに設置したネットワークカメラ映像から顔を認証する。マスクやサングラスを着用した状態でも認証できる。

 マイルストーンシステムズのビデオ管理ソフトウエア「XProtect」と連携する。これにより、認証した人物を通知できるほか、認証前後の録画映像をあとから確認できる。

 利用できるネットワークカメラは、2021年12月6日時点で、キヤノンの「VB-H45」「VB-H45B」「VB-S30D Mk II」「VB-S800D Mk II」「VB-S910F」の5機種。顔の明るさに合わせて自動で露出を補正できる。建物の出入口などの逆光環境や、時間帯により照度条件が変化する環境でも認証できる。

 製品提供の背景としてキヤノンは、顔認証システムが身近になっている一方で、専用端末の前で立ち止まって待ち時間が発生したり、認証のための動作によって生産性が下がったりする課題を挙げる。「ネットワークカメラ映像で顔を認証できるようにすることで、こうした手間が不要になる」(同社)。

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