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ローカル5G導入キット「FUJITSU Network PW300」、3台のサーバーを1台に集約して導入費用を3分の1に
2021年12月17日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)
富士通は2021年12月15日、スタンドアローン型ローカル5G構築システム「FUJITSU Network PW300」の簡易導入版「スターターキット」の提供を開始したと発表した。スターターキットでは、標準構成の5Gコア、CU、EMSを1台のサーバー上に集約した。これにより、標準構成の約3分の1の費用で導入できるようになった。
富士通の「FUJITSU Network PW300」は、5Gを採用した自営無線ネットワークを構築するためのシステム製品である。4.7GHz帯を用いたスタンドアロン構成のローカル5Gネットワークを構築できる。LTE設備は不要で、基地局の機能はソフトウェアで実現し、機能の追加などが容易である。屋内・屋外を問わずに設置できる。
システムは、RU(信号と電波を相互に変換して無線端末と通信)、DU(IPパケットとRUへの信号を相互に変換)、5Gコア(加入者端末の認証/管理、外部ネットワークとのゲートウェイ)、CU(複数のDUを束ねて5Gコアの間でデータを送受信)、EMS(ネットワークの監視制御部)で構成する。
今回提供を開始したスターターキットは、標準構成では3台の汎用PCサーバーで独立して動作していた5Gコア、CU、EMSを1台のサーバーに集約する(図1)。システム構成をシンプルにしたことで、初期導入費用を標準構成比で約3分の1に抑えている。これまでコスト面で導入に踏み切れなかった企業もスモールスタート型でローカル5Gを導入できるとしている。
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