日立ソリューションズ・クリエイトは2022年1月13日、オンライン教育プログラム「サイバーセキュリティトレーニング」を拡充した。CSIRT技術者育成コース群「CSIRT向けトレーニングパック」を追加し、販売を開始した。CSIRT組織で働く技術者の技術向上に資する知識と実践的なスキル習得のためのコースをまとめている。
日立ソリューションズ・クリエイトの「サイバーセキュリティトレーニング」は、企業におけるセキュリティ人材育成を支援するオンライン教育プログラムである。同社のホワイトハットハッカーが講師を務める動画を配信する。双方向のライブ中継によって、リアルタイムに質疑応答が可能である。
今回追加した「CSIRT向けトレーニングパック」は、サイバーセキュリティトレーニングに追加したメニューであり、CSIRT組織で働く技術者の技術向上に資する知識と実践的なスキル習得のためのコースをまとめてパッケージ化している(図1)。
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CSIRTの運用に必要な知識や技術を習得するための4つのコースで構成する。これまで提供してきた「脆弱性ハンドリング」「インシデントハンドリング」に、日立グループのCSIRT技術者やセキュリティ専門家・研究者の知識とノウハウを集めた「CSIRT基礎」「アーティファクト(インシデントが発生した際に残される痕跡)ハンドリング」を追加している。
CSIRTに配属されたばかりの技術者(入門・初級)から、5年くらいの経験(中級)を持つ技術者までを対象としている。講義動画(各講座約3時間、視聴期間1カ月)+ライブ中継(2時間×2回)の提供形態をとる。ライブ中継は、初級レベルでは質疑応答、中級レベルでは実践演習になる。パックではなく、各コースを個別に受講することも可能である。
価格(税別)は、各1人あたり、CSIRT基礎が2万5000円、脆弱性ハンドリングが5万円、インシデントハンドリングが5万円、アーティファクトハンドリング5万円。パック価格は、1人あたり15万円。販売目標は、2023年度までに売上累計2億円。
トレーニング動画では、日立グループでセキュリティインシデントに日々対処しているセキュリティアナリストや、日立ソリューションズのセキュリティ専門家が登場する。講師と、インシデントレスポンスをテーマに対談する。日立グループで実践している対応方法や現場での経験・体験談を通じて、これまで日立グループで蓄積してきたノウハウやスキルを習得する。
CSIRTに求められる役務や基本的な知識から、インシデントのライフサイクル(準備・検知・封じ込め・原因分析・再発防止)まで、現場で役立つ幅広い知識・ノウハウを盛り込んだとしている。新たにCSIRTに配属された人でも基礎から学べる。経験を積んだ人でも、さらに専門的な知識を習得することで、CSIRT技術者としてレベルアップできる。