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サイバートラスト、HAクラスタソフト「MIRACLE CLUSTERPRO X 4.3」のバンドルOSをMIRACLE LINUX 8.4に刷新

2022年2月3日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

サイバートラストは2022年2月2日、高可用性クラスタリングソフトウェア「MIRACLE CLUSTERPRO X 4.3」を販売開始した。今回、製品のバージョン名はそのままに、バンドルするOSを従来版Linuxの「MIRACLE LINUX V7 SP5」から最新版の「MIRACLE LINUX 8.4」に変更した。中核となる高可用性クラスタリングソフトウェア「CLUSTERPRO X 4.3」(NEC製)に変更はない。

 MIRACLE CLUSTERPRO Xは、NECの高可用性クラスタリングソフトウェア「CLUSTERPRO X」と、サイバートラストのLinux OS「MIRACLE LINUX」をセットにしたパッケージ製品である(関連記事サイバートラスト、クラスタリングソフト「MIRACLE CLUSTERPRO X」新版、遠隔ミラーリング通信を暗号化)。

 今回、パッケージに含まれるLinux OSを、従来版の「MIRACLE LINUX V7 SP5」から最新版の「MIRACLE LINUX 8.4」に変更した(関連記事サイバートラスト、RHELクローン「MIRACLE LINUX 8.4」を無料化、サポートを別売に)。一方、パッケージの中核となる高可用性クラスタリングソフトウェア「CLUSTERPRO X 4.3」(NEC製)のバージョンには変更はない。パッケージ製品のバージョン表記も「4.3」のまま変わらない。

 なお、Linux OSとセットで提供するCLUSTERPRO Xは、高可用性クラスタリングソフトウェアである。複数のサーバー機をクラスタリング構成でつないだ状態で、ハートビート(死活監視)の応答によってサーバーの状態を監視する。応答が途絶えるとシステムが停止したと見なし、別のサーバーで処理を引き継ぐ。クラスタリング構成をとらずに、OSやアプリケーションの再起動でサービスを継続する使い方も可能である。

 現行版(4.3)では、ミラーリング通信を暗号化する機能を追加している。パブリックなネットワークを仲介して遠隔クラスタ構成を採りたい場合などにおいて、クラスタ間のミラーリング通信を暗号化してデータを保護できる。現行版ではさらに、クラスタを構築するCUIコマンド「clpcfset」を追加し、クラスタリングの設定を容易にした。このCUIコマンドを使ってクラスタリングの構築や設定を自動化するAnsibleの定義ファイルも用意した。

 価格(税別)は、以下の通り。標準構成のMIRACLE CLUSTERPRO Xが年額87万6000円から。クラスタリング構成をとらずにサーバー1台だけで可用性を高める廉価盤のMIRACLE LINUX 8 HAが年額12万円から。

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