損害保険ジャパン(損保ジャパン)は2022年2月28日、日本ユニシス(現社名:BIPROGY)と共に「電子マネーによる保険金支払サービス」の共同検討を開始すると発表した。2022年5月のサービス提供を目指す。保険契約者は、電子マネーでの保険金支払いを通じて、最短で当日での保険金受取りが可能になる。
損保ジャパンは、日本ユニシス(現社名:BIPROGY)と共に「電子マネーによる保険金支払サービス」の共同検討を開始する(図1)。2022年5月のサービス提供を目指す。保険契約者は、電子マネーでの保険金支払いを通じて、最短で当日での保険金受取りが可能になる。システム要素として、日本ユニシスが運営する電子マネーのオンラインチャージ基盤「doreca」を利用する。
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電子マネーによる保険金支払サービスでは、保険契約者が受け取りを希望する電子マネーアカウントに対して、保険金を支払う。保険金の受取先として、従来の銀行口座に加えて、普段利用している電子マネーアカウントを指定できる。対象種目は傷害保険(保険契約者が受け取りを希望する、支払保険金額が10万円以下の事案)である。順次他種目にも拡大を予定している。
保険契約者のメリットは、保険金を短時間で受け取れること。従来の銀行振込では、保険金支払いから受け取りまで2営業日(土日祝を除く)かかっている。これに対して、電子マネーによる保険金支払サービスでは、最短で損保ジャパンが支払いを実施した当日に保険金を受け取れる。
なお、損保ジャパンは、サービス検討前の市場調査として、保険金受け取り経験のある一般消費者に対して「保険金の電子マネー払いの利用意向に関するアンケート」を実施した。20~69歳の男女2066人を対象に、2021年3月12日~同年3月13日の2日間、インターネットでアンケートを実施した。
市場調査によると、保険金の電子マネー払いの「利用意向あり」は43.7%、「中立(どちらでもない)」は22.6%、「利用意向なしは」33.7%と、潜在ニーズを確認した。利用意向者の利用理由は「申請から保険金が振り込まれるまでの期間が短くなるから」がトップ、次いで「保険金が振り込まれたことをアプリですぐ見られるから」が挙がった。