広島銀行を中核とするひろぎんグループの持株会社であるひろぎんホールディングス(ひろぎんHD)は2022年3月1日、データ分析AIモデルの内製化と業務への応用に着手したと発表した。カードローンの顧客ターゲット先をスコア化するAIモデルなど2つのAIモデルを内製で開発済みであり、効果が出つつあることを確認したとしている。日本IBMがAIモデルの内製化を支援している。
広島銀行を中核とするひろぎんグループの持株会社であるひろぎんホールディングス(ひろぎんHD)は、データ分析AIモデルの内製化と業務への応用に着手した。カードローンのターゲット先をスコア化するAIモデルなど、2つのAIモデルを内製で開発済み。いずれも、実際の業務において評価測定を実施中であり、相応の効果が出つつあることを確認したという(図1)。
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ひろぎんHDは、2020年度から日本IBMの支援の下、AIデータ分析の内製化に取り組んでいる。2021年4月からデータ分析組織を立ち上げ、現在までに2件のAIモデル「消費性カードローン申込予測モデル」と「ひろぎん証券マルチチャネルサービス申込予測モデル」を内製開発している。いずれも、Webブラウザ上で動作するプログラムの対話型実行環境「Jupyter Notebook」を用いてPython言語で開発した。
消費性カードローン申込予測モデルは、カードローンのターゲット顧客(提案を喜んでくれそうな顧客)を予測してスコア化するモデルである。評価測定の結果、一定レベルで定量的な導入効果を確認したという。
ひろぎん証券マルチチャネルサービス申込予測モデルは、マルチチャネルサービスのターゲット顧客(提案を喜んでくれそうな顧客)を予測してスコア化するモデルである。評価測定の結果、ひろぎん証券と広島銀行のデータを融合することによるシナジー効果を有意なレベルで確認したという。
日本IBMとは今後も協働関係を継続していく。リモートでの定期的な側面支援と並行し、2021年10月からはデータサイエンティスト1人の出向受入を実施中であり、内製要員の育成強化に注力している。2022年3月中には、パブリッククラウド型統合データ分析基盤「IBM Cloud Pak for Data as a Service(CP4D)」の利用を開始する。
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