[調査・レポート]
クラウド事業者の導入が進み、国内ホワイトボックススイッチ市場は年平均26.8%で成長─IDC
2023年2月1日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)
IDC Japanは2023年2月1日、国内ホワイトボックススイッチ製品市場の動向と予測を発表した。同社の予測では、2021年~2026年の年間平均成長率(CAGR)は26.8%で、2026年の市場規模は261億3600万円に達する見通し。
IDC Japanは、国内ホワイトボックススイッチ製品市場の動向と予測を発表した。ホワイトボックススイッチはEthernetスイッチの汎用ハードウェアであり、ハードウェアとOSソフトウェアを分離して調達して構成する。同社の予測では、2021年~2026年の年間平均成長率(CAGR)は26.8%で、2026年の市場規模は261億3600万円に達する見通しである(図1)。
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IDCによると、同市場は、ホワイトボックススイッチの利用で先行するメガクラウド事業者を中心に、クラウド事業者が同市場を引き続き牽引しているという。市場全体におけるクラウド事業者が占める割合は、2021年時点で76.9%を占めており、2026年になっても72.8%と変わらず中心的な役割を担うと同社は見ている。
「クラウドサービス以外のWebサービスなどを提供するデータセンターや通信事業者の基盤でもホワイトボックススイッチ市場の成長は続いている。今後の成長性の面でこの2つが有望である」(同社)。2021年~2026年のCAGRは、Webサービスなどを提供するデータセンターが32.5%、通信事業者が32.9%と予測している。
データセンター向けEthernetスイッチ市場も、メガクラウドを中心にクラウド事業者の積極的な投資が成長を牽引している。「2020年および2021年は、企業を中心にコロナ禍でオンプレミスデータセンターへの投資抑制が影響してマイナス成長だったが、2022年以降再び成長基調に転じる。結果、国内データセンター向けEthernetスイッチ市場は、2021年~2026年にかけてCAGR 5.2%で成長を続ける」(同社)。
今回の発表は、IDC Japanが発行したレポート「国内データセンター向けイーサネットスイッチ/ホワイトボックススイッチ市場予測、2022年~2026年」に基づいている。同レポートでは、データセンター向けEthernetスイッチ市場およびホワイトボックススイッチ市場に関して、現在の市場動向に関する分析と、2022年~2026年の市場予測・展望を示している。