[事例ニュース]
新日本商事、品質管理の仕組みをローコード開発で内製、月140万円の業務コストを削減
2023年2月9日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)
建築資材総合商社の新日本商事(本社:宮城県美里町)は、ISO9001関連業務をサイボウズの「kintone」でシステム化している。今回、運用中の「案件管理」「見積」「要求事項確認書」の3つのアプリを連携させるため、JBアドバンスト・テクノロジー(JBAT)のkintone機能拡張プラグインセット「ATTAZoo+」とデータ同期プラグイン「ATTAZoo U」を導入した。前者はアプリ間のデータ集計に、後者はアプリ間でステータスを同期させる用途に使っている。取り組みによって毎月140万円に該当する業務コストを削減した。JBATが2023年2月9日に発表した。
宮城県の建築資材総合商社である新日本商事は、品質マネジメント規格であるISO9001に関連した業務を、サイボウズのローコード開発ツール「kintone」でシステム化している。継続的な品質改善につなげていけるように、ISO9001で求められる各種の記録をデータ化し、これを社内の共有資産として活用している。現在では、案件管理、要求事項確認書、見積など各種のアプリを現場社員みずから作成して利用している。
拡大画像表示
今回、「案件管理」「見積」「要求事項確認書」の3つのkintoneアプリ間でデータを連携させることを目的に、JBアドバンスト・テクノロジー(JBAT)のkintoneの機能拡張プラグインセット「ATTAZoo+」と、kintoneアプリ間のデータを自動で同期可能なプラグイン「ATTAZoo U」を導入した(図1)。これらのツールによって、毎月140万円に該当する業務コストを削減したとしている。
ATTAZoo+は、kintoneの機能をマウス操作で拡張できるプラグイン。新日本商事は、アプリ間のデータを集計可能な「関連レコード集計」プラグインを使いたくて導入した。一方、ATTAZoo Uは、kintoneのアプリのレコードが更新された時に、別のkintoneアプリのレコードを自動更新するプラグイン。新日本商事は、アプリ間でステータスを同期させるために導入した。
新日本商事は従来、商談案件の進捗状況に応じて、案件管理、見積、要求事項確認書の3つのkintoneアプリの情報を、手動で更新していた。このため、入力の手間がかかってしまっていたほか、転記ミスや更新漏れも発生してしまっていたという。今回、ATTAZoo Uを導入したことで、更新した情報を複数のkintoneアプリにリアルタイムに更新・反映する仕組みを整えた。
さらに、ATTAZoo Uによって、管理者側では商談中の案件だけを表示できるようになった。受注済みの案件を表示しないことで、データの照合に要する時間を9割削減した。