米オラクルは2023年4月3日、データベースソフトウェア「Oracle Database 23c」の無料版「Oracle Database 23c Free─Developer Release」を発表した。Oracle Database 23cは、現行バージョンである21cの次の長期サポートリリースであり、現在同社が開発中である。今回提供する無料版によって開発者は、23cで追加する新機能を試せるようになる。Dockerコンテナイメージ、VirtualBox仮想マシンイメージ、Linux RPMのインストールパッケージファイルとしてダウンロード可能。Windows版も近日中に提供する。
米オラクルの「Oracle Database 23c」は、データベースソフトウェア「Oracle Database」の次期版である。現在開発中であり、今回、開発者に向けて無料版「Oracle Database 23c Free─Developer Release」を公開した。開発者は、無料版をダウンロードすることで、23cで追加する新機能を試せる。Linux RPMのインストールパッケージファイルのほか、DockerコンテナイメージやVirtualBox仮想マシンイメージとしてダウンロード可能である。Windows版も近日中に提供する。
同社は、すでに21cで利用できている機能も含め、23c無料版によって試せる機能をいくつか挙げている。
- JSON Relational Duality(JSONとリレーショナルの二面性)
データをリレーショナルテーブルに格納したまま、JSONドキュメントの形でアクセス可能になった。JSONカラムを含むすべてのデータにSQLでアクセスできるほか、テーブルを含むすべてのデータにJSONドキュメントの形でアクセスできるようになった。 - JavaScriptストアド・プロシージャ(GraalVM使用)
JavaScriptでストアドプロシージャを記述可能。JavaScriptのコードは、SQLやPL/SQLと混在した形で利用可能。 - JSONスキーマ
JSONスキーマを使ってJSONドキュメント構造を保証および検証する。有効なデータだけがJSONカラムに挿入されるようにする。開発者は、JSONデータ形式を安心して使えるようになる。 - オペレーショナル・プロパティ・グラフ
新しいSQL標準であるプロパティ・グラフの問い合わせを使ってリレーショナルデータやJSONデータ上でグラフ分析を実行可能。 - SQLドメイン
データの使用目的を一元的に記述する仕組みを提供する。用途ごとのデータ型やユーザー定義型を用いることなく、データがどのように利用されているかを把握しやすくなる。 - 注釈
メタデータをデータと一緒に直接保存可能になった。テーブル、カラム、ビュー、インデックスなどの共通データモデル属性に注釈を付けて、アプリケーション間でデータの利用用途についての情報を登録、交換するための仕組みを提供する。