TISインテックグループのAJSは2023年5月10日、販売管理の業務プロセスを標準化/共通化することを狙い、2023年初旬に社内共通の販売管理システムの稼働を開始したと発表した。業務フローを共通化する効果として、約30%のコスト削減を見込んでいる。業務プロセス/フローを整理・可視化するため、SAPジャパンの業務プロセスモデリングツール「SAP Signavio Process Manager」を利用した。今後、運用状況をシステムログとして蓄積し、プロセスマイニングによって継続的に業務を改善していく。
AJSは旭化成グループの情報システム会社として設立され、現在はTISインテックグループでさまざまな企業にITサービスを提供している。同社は、販売管理の業務プロセスを標準化/共通化することを狙い、2023年初旬に社内共通の販売管理システムを稼働を開始した。業務プロセス/フローを共通化する効果として、約30%のコスト削減を見込んでいる(図1)。
図1:業務プロセスのモデリングによって業務プロセスを標準化/共通化したAJSの販売管理システムの概要(出典:AJS)拡大画像表示
同社の販売管理業務は従来、事業部や部門ごとにツールやデータ項目が異なっており、標準となる業務フローが確立されていなかった。このため、情報伝達のやり取りが過剰になったり、チェック作業が重複したりといった非効率が生じていた。
こうした経緯を受けて同社の総務部門は、販売管理業務プロセスの標準化と自動化による効率向上を目指し、業務フローを整理・可視化するツールとして、業務プロセスのモデリングツールである「SAP Signavio Process Manager」を導入した。同ツールは、BPMN2.0などで記述した業務プロセスを階層構造で管理する。フロー図を比較する機能や、シミュレーション機能などを持つ。
SAP Signavio Process Managerで業務フローを整理・可視化し、業務フローを共通化することの効果を試算したところ、約30%のコスト削減が見込まれた。これを受け、標準プロセスの構築を推進し、2023年初旬に社内共通となる販売管理システムの運用を開始した。
今後、運用状況をシステムログとして蓄積し、プロセスマイニングツール「SAP Signavio Process Intelligence」を用い、継続的に業務を改善していく。部門の違いなどによる運用状況の傾向を分析するとしている(関連記事:AJS、プロセスマイニングで販売管理業務の問題点を抽出・改善)。
将来的には、業務プロセスに関する標準値を設定し、良好な運用状況の部門がどのような取り組みをしているのかを突き止め、これを横展開する、といった継続的な取り組みを計画している。
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