[新製品・サービス]
NEC、電子インボイス送受信サービス「KMD Connect」を国内で提供
2023年8月7日(月)日川 佳三（IT Leaders編集部）
NECは2023年8月7日、デジタルインボイス送受信サービス「KMD Connect」を発表した。2019年にNECの子会社になったデンマークのIT企業であるKMDが開発した。同年9月から、大塚商会の業務アプリケーションパッケージ「DX統合パッケージ」に組み込んで提供する。同年度下期にはNECがサービス単体で提供開始する。その際、NECのERPソフトウェア「EXPLANNER」と組み合わせたパッケージも提供する予定である。
NECが国内で提供する「KMD Connect」（開発元：NEC子会社のデンマークKMD）は電子インボイスの送受信サービスである。各企業のERP（統合基幹業務システム）が発行した請求データを、請求元から請求先に対してPeppol形式、メール配信（PDFダウンロード）、郵送代行（今後対応予定）の3つの方式で送付できる（図1）。
図1：電子インボイス送受信サービス「KMD Connect」の仕組み（出典：NEC）拡大画像表示
2023年10月から日本国内でインボイス制度（適格請求書等保存方式）が始まることを受けて提供する。同制度の下、事業者は消費税率や消費税額などを請求書内に明記することが求められるが、現状、請求書のやり取りは紙を使った方法が大半で、電子化による業務プロセスの効率化と生産性の向上が求められている。こうした中でデジタル庁は、請求書情報をデータでやり取りする国際規格「Peppol」をベースにした国内標準仕様「JP PINT」の普及と定着に取り組んでいる。
KMD Connectは、日本の電子インボイスの標準仕様「JP PINT」に準拠したサービスとして国内向けに提供する。なお、国内だけでなく、グローバルにおいても電子インボイスの送受信が行え、JP PINTやPeppolに加えて各種の形式でインボイスのやり取りが可能である。
まずは2023年9月に、大塚商会の業務アプリケーションパッケージ「DX統合パッケージ」に組み込んで提供する。同パッケージは、大塚商会の基幹系システム（SMILEシリーズ）と情報系システム（eValueシリーズ）のデータベースを統合してデータを活用しやすくしたもの。
2023年度下期には、NECにおいてもKMD Connect単体で提供開始する。NECのERPソフトウェア「EXPLANNER」と組み合わせた形でも提供する予定である。
