[事例ニュース]
常石グループ、経費精算をデジタル化、スマホ経由で経費申請、領収書郵送を不要に
2023年8月8日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)
常石グループ各事業会社の持株会社であるツネイシホールディングス(本社:広島県福山市)は、クラウド型の経費精算システム「Spendia」を導入した。自宅や出張先からスマートフォン経由で経費を申請できるようになった。また、以前は東京支店から広島の経理担当まで紙の領収書を郵送していたが、ペーパーレス化によって郵送のタイムラグも解消した。合わせて社内規定を簡素化し、働き方の改善にもつなげた。TISが2023年8月8日に発表した。
ツネイシホールディングスは、海運、造船、環境、エネルギー、ライフ&リゾートなどの事業を展開する常石グループ各事業会社の持株会社である。広島県福山市の本社と東京支店の2拠点を中心にビジネスを展開している。
同社は過去10年、スクラッチ開発の経費申請・精算システムを運用してきた。しかし、オンプレミスのWebアプリケーションのため、出張先やテレワーク環境からは利用できなかった。また、自社開発であったことから、電子帳簿保存法やインボイス制度などへの準拠には追加の開発が必要だった。
こうした課題を解消するため、TISのクラウド型経費精算システム「Spendia」を導入した。グループ各社でも上記の課題が顕在化していたことから、まずツネイシホールディングスが先行導入し、効果を確認した後、順次各社へ展開していくことにした。PoCを経て2022年3月に採用を決めた。
Spendiaにパラメータを入力して経費申請ルールなどを設定する作業は、ツネイシホールディングスが内製した。導入と並行して、長い年月の中で独自化・複雑化していた社内規定も見直し、独自ルールを一般的な規定にあわせて簡素化して働き方の改善につなげた。
導入により、自宅や出張先からスマートフォン経由で経費を申請できるようになった。導入から1年弱が経過した時点で、申請端末の割合はスマートフォンとPCがほぼ同等になった。また、以前は東京支店から本社の経理担当まで紙の領収書を郵送していたが、ペーパーレス化によって郵送のタイムラグも解消した。
申請に不備があった際の差し戻しや再提出がオンラインで完結するようになった。承認者である上長も、スキマ時間を利用して承認が可能になった。結果的に、立替金の支払いの早期化につながった。