北海道大学発ベンチャーでAIカメラ用の映像分析エンジン「AWL Engine」を提供するAWL(アウル)と、エッジデバイスの運用基盤サービス「Actcast」を運営するIdein(イデイン)は2023年8月16日、エッジAIサービスの開発・提供に向けて業務提携したと発表した。エッジAIモデルとエッジデバイスの運用技術を組み合わせたエッジAIサービスの開発・提供に取り組む。
AIカメラ用の映像分析エンジン「AWL Engine」を提供するAWLと、エッジデバイスの運用基盤サービス「Actcast」を運営するIdeinは、両社の技術を組み合わせたエッジAIサービスの開発・提供に向けて業務提携した(図1)。
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両社は提携により、Ideinのエッジデバイスの大規模運用管理技術と、AWLのAI精度維持(MLOps)技術やエッジデバイスに適したAIモデル開発技術を組み合わせ、高度なエッジAIサービスを開発・提供する。「AIカメラなどのエッジコンピューティング需要が急速に高まる一方、エッジデバイスの導入コストは未だに大きく、特に運用管理において課題がある」(両社)ことに対処する。
IdeinのActcastは、大手企業への数千台規模の導入実績がある。AWLのAWL Engineは、エッジデバイス上で低演算量で動作し、MLOps機能によりAIモデルを各環境に自動で合わせることでAIの精度劣化を防ぐ。設置環境を問わず、長期間の運用においてAIの精度を維持可能だとしている。
まずは、AWL EngineをActcastで動作させる「AWL Engine on Actcast」を提供する。Ideinは、エッジAIの動作環境を提供するプラットフォーマーの立場でAWL Engine on Actcastなどの運営を担う。
新規のサービスも共同開発し、両社の営業部門や販売パートナー網を通じて販売する。当面は国内市場を対象とするが、将来的には海外市場も視野に入れて販売活動を拡大するとしている。