NECは2024年2月2日、SIサービス「金融機関向けモダナイゼーションプログラム」を提供開始した。銀行、証券、保険などの金融機関に向けてアプリケーションや通信プロトコル、データ、開発手法などのモダナイゼーションを支援する。販売目標として、金融機関向けのモダナイゼーション事業全体で3年間で500億円を掲げる。
NECの「金融機関向けモダナイゼーションプログラム」は、銀行、証券、保険などの金融機関に向けてアプリケーションや通信プロトコル、データ、開発手法などのモダナイゼーションを支援するSIサービスである。
金融機関の戦略やIT環境に合わせて、アプリケーション、開発手法、通信プロトコル、基盤、データ、運用の6カテゴリーで、コンサルティングからデリバリー、マネージドサービスまでをトータルに提供する(図1)。
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「金融機関は所有しているIT資産が非常に多く、これらを全面刷新することはリスクが高く非現実的である。同プログラムでは既存のIT資産を活用しつつ、段階的かつ実現性の高いモダナイゼーションを、構想・計画策定から運用定着に至るまで伴走型で支援する」(NEC)。
金融領域で必要なレジリエンスや、FISC安全対策基準に準拠したセキュリティレベルを確保するためのリファレンスアーキテクチャを定義して提供する。例えば、2024年3月から「金融版セキュアクラウド基盤」を、セキュリティを確保して社内外システムと連携するためのアーキテクチャとして提供する。
システム稼働基盤として、NEC印西データセンターのハウジングサービス/ネットワークサービスを用いる。自社の戦略やシステム環境に合わせた、マルチクラウド/ハイブリッドクラウド環境の構築に対応する。
NECはSIの提供に伴い、デジタル技術を活用したオープンイノベーションやエコシステムの形成を支援する研究会「API Economy Initiative」においてモダナイゼーションをテーマとしたワーキンググループを新設し、金融機関同士のナレッジ共有などを支援する。