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鉄鋼業の圧延機による鋼板形状補正をAIで自動制御─JFEスチールと日立

2024年3月27日(水)IT Leaders編集部

JFEスチールと日立製作所は2024年3月26日、鉄鋼業の圧延機による鋼板形状補正をAIで自動制御する「冷間圧延自動形状制御システム」を提供開始した。日立の制御システムと、JFEスチールの操業ノウハウを基にしたコンサルティングを含めて提供する。

 JFEスチールと日立製作所は、鉄鋼業の圧延機による鋼板形状補正をAIで自動制御するシステムを提供開始した。日立の制御システムと、JFEスチールの操業ノウハウを基にしたコンサルティングを含めて提供する(図1)。

図1:JFEスチールと日立製作所が共同で開発した、圧延機による鋼板の形状補正を自動制御する鉄鋼業向けシステムの概要(出典:JFEスチール、日立製作所)
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 「鋼板の製造工程では、鋼板の両端や中央部分で“波打ち”が発生する。その補正には、高い技能を持つ熟練オペレーターによる圧延機の細かな調整が必要だった。経験の浅いオペレーターだと、形状精度や品質要求が異なる製品を製造することが難しく、製品歩留まりの悪化や形状不良による破断トラブルが起こりやすい」(両社)

 日立は2017年に、熟練オペレーターの操作と鋼板形状関係性をAIに学習させて制御システムに反映させ、質の高い形状制御を自動的に行う技術を開発、「冷間圧延自動形状制御システム」として国内外で提供している。

 JFEスチールは2021年、自社の製造ラインに同システムを導入し、製品歩留まり改善、稼働率向上、自動化によるオペレーターの作業負荷軽減など、多くの効果を上げている。熟練オペレーターの知識・ノウハウが操業に反映されたことで、生産性向上や製品品質の安定化につながったという。

 こうした実績を生かし、JFEスチールと日立は冷間圧延自動形状制御システムをコンサルティングを含めて提供する。ユーザーごとに適したシステムの構成検討、調整業務を共同で行うとしている。

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