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2024年4月10日(水)日川 佳三、河原 潤（IT Leaders編集部）

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　IIJエンジニアリングの「マルチアクセスソリューション」は、イベント会場などの局所的・一時的に人が多数集まる場所に向けた、モバイルインターネット接続サービスの提供基盤である。モバイルルーター機器と通信回線をセットで提供する（図1）。

図1：イベント会場向けモバイルインターネット接続環境「マルチアクセスソリューション」の概要（出典：IIJエンジニアリング）
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　特徴は、複数の携帯キャリア回線や衛星ブロードバンド通信サービスを適宜切り替えること。多くの人が集まって一時的に通信需要が増えた場合でも、混雑や遅延の少ない回線を自動で選択することで通信品質を担保する。

　標準的な構成として、IIJモバイルサービス/タイプD（NTTドコモ回線）、同タイプK（KDDI回線）、衛星ブロードバンド通信サービスの3種類の回線を利用する。ルーター機器は香港Peplink（ペップリンク）製。オプションで無線LAN接続環境や機材の設置・撤去サービスを提供する。

　料金は、通信環境と利用条件（同時利用ユーザー数、エリアの規模）に応じて異なり、現地調査後に見積る。参考料金（税別）は、同時利用ユーザー30人、通信量50GB、利用期間2日間で20万円から。

　先行事例として、日本レースプロモーション（JRP）が、鈴鹿サーキット（三重県鈴鹿市）で2024年3月9日～10日開催の全日本スーパーフォーミュラ選手権（SUPER FORMULA）第1戦において、レース視聴サービス「SFgo」のイベントブースに導入・利用している。固定回線の敷設が難しく、携帯キャリア回線が混雑しやすいイベント会場の課題を解決できたという。