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伊藤園、営業系データ活用基盤をOCIのデータベースで刷新、オートスケールで余剰リソースが不要に

2024年5月30日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

伊藤園(本社:東京都渋谷区)は、約5500人の従業員が利用する営業系データ活用基盤を刷新した。システム基盤として「Oracle Autonomous Data Warehouse」と「Oracle Analytics Cloud」を導入した。オートスケーリング機能により、営業社員の1日の利用状況に合わせて適性なリソースを設定できるようになった。日本オラクルが2024年5月30日に発表した。

 伊藤園グループは、2000年代後半にERP(統合基幹業務システム)の「Oracle E-Business Suite」を導入し、生産管理、販売管理、財務会計システムを統合した。これらのデータを全社員で活用するためのシステム「見れる君」も整備した。「見れる君」は現在、営業部門を中心に約5500人が利用している。

 データ分析システム「見れる君」の利用開始から長年が経過していたことから今回、まずはデータベースを刷新した。2019年に従来のオンプレミス環境からクラウド環境への移行を決定し、自律機能などを備えた「Oracle Autonomous Data Warehouse」に移行した。

 移行後のデータベースは、オートスケーリング機能により、営業社員の1日の利用状況に合わせて適性なリソースを設定できるようになった。負荷のピークに合わせて余剰リソースを維持する必要がなくなった。これまで朝までに終了しないこともあった夜間バッチ処理時間も半減し、利用者のアクセスがピークとなる朝には最新のデータを確実に利用できるようになった。

 直近では、汎用検索の用途で使っていたツールのサポートが終了したことにともない、新たなデータ分析フロントエンドとして「Oracle Analytics Cloud」も導入した。商品別や顧客別など任意の実績データにしきい値を設定し、これを越えた場合はアラートをメールで関係者に送信して対応を促すといった運用がとれる。2023年12月にリリースしており、従前システムとの並行稼働期間を経て、2024年6月に新システムに完全移行する。

 データ活用基盤の刷新プロジェクトは、日本オラクルのコンサルティング部門の支援の下、伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)が導入と移行を担当した。

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