IDC Japanは2024年7月25日、国内デジタルビジネスプロフェッショナルサービス市場を予測した。2023年は前年比31.0%増の1兆3431億円だった。国内企業のデジタルビジネスへの取り組みが進展し、コンサルティングからシステム構築などの実装支援サービスまで、全領域で高い成長を遂げたという。
IDC Japanは、国内デジタルビジネス(DB)プロフェッショナルサービス市場を調査し、市場予測を行った。
調査では、デジタルビジネス(デジタル製品・サービス、エクスペリエンス創出など)のためのITサービスのうち、プロジェクトベースで提供する5種類の製品分野(ビジネスコンサルティング、ITコンサルティング、カスタムアプリケーション開発、システムインテグレーション、ネットワークコンサルティング&インテグレーション)を合計したものをDBプロフェッショナルサービス市場としている。
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2023年の同市場は、前年比31.0%増の1兆3431億円だった。国内企業のデジタルビジネスへの取り組みが進展し、コンサルティングからシステム構築などの実装支援サービスまで、全領域で高い成長を遂げたとしている(図1)。
このうち、ビジネスコンサルティングは、デジタルビジネス戦略の策定から各種のオペレーション変革支援、人事/組織変革からGRC(ガバナンス、リスク、コンプライアンス)の支援までの広範な領域で、デジタルビジネスの創造や既存ビジネスからの変革を図るための利用が拡大したという。
また、ビジネスコンサルティング以外のITプロフェッショナルサービス領域でも、「大企業を中心に新たなデジタルビジネス創造に向けたプロジェクトと、既存ビジネス/本業のデジタルビジネス化を図るプロジェクトの双方が需要を牽引した。特に後者では、基幹業務の変革をともなうITモダナイゼーションが成長を促進した」(IDC)としている。
IDCは、2024年以降も、AIを活用した業務変革の支援やビジネスモダナイゼーションの支援が拡大し、変革領域がITインフラ領域から業務プロセスとアプリケーションの変革へと移行すると見ている。
「新たなデジタルビジネスの創出とデジタルイノベーションの支援に向けた需要も拡大し、5種類の全分野で高成長を継続する」(IDC)。2023年~2028年の年間平均成長率(CAGR)は18.4%で成長し、2028年には3兆1238億円に達すると予測している、
「伝統的な大企業が多い国内市場では、ビジネスプロセス変革を伴うITモダナイゼーションの需要が大きく、支援サービスの市場成長を牽引する。一方、予測期間の後半(2026年以降)は、新たなデジタルビジネスの創造を支援するプロフェッショナルサービスの重要性が高まる。AI活用の飛躍的拡大は、これらのいずれの市場領域にもプラスの影響をもたらす」(IDC Japan Software & Services シニアリサーチマネージャーの植村卓弥氏)
今回の発表は、IDC Japanのレポート「国内デジタルビジネスプロフェッショナルサービス市場予測、2024年~2028年」に基づく。同レポートは、国内の同市場を5つの分野に分類し、2028年までの市場規模を予測している。