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分散台帳ミドルウェア新版「ScalarDL 3.12」、SQLインタフェースを追加しJava開発を不要に

2025年9月25日(木)日川 佳三、河原 潤(IT Leaders編集部)

Scalarは2025年9月24日、分散台帳ミドルウェア新版「ScalarDL 3.12」をリリースしたと発表した。新版では、SQLでアプリケーションを開発できるようにした。これまで必要だったJavaプログラミングを不要にして開発工数の削減を図れるという。

 Scalarの「ScalarDL」は、ブロックチェーンが持つ改竄防止の仕組みを高速かつ扱いやすい形で実装した分散台帳ミドルウェアである。データベースサーバーと組み合わせて、データ改竄を検出可能なデータベースシステムを実現する。金融機関などが証拠保全が重要なシステムで採用しているという。

 ScalarDLは、データベース操作にトランザクションマネージャ「ScalarDB」を用いてScalarDBのデータベース非依存性を継承し、RDBMSやNoSQLデータベースなど広範なデータベース上で動作する。

 なお、ScalarDBは、ACIDトランザクションとリアルタイム分析により、さまざまなデータベースを仮想統合し、複数のデータベースまたは単一のデータベースの複数のインスタンスの管理の複雑さを簡素化する図1関連記事トランザクションマネージャ新版「ScalarDB 3.8」、複数のマイクロサービスにまたがったトランザクション制御が容易に)。

図1:ScalarDLによる複数のデータベースの仮想統合(出典:Scalar)
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 従来のScalarDLは、データに対する読み書き処理を「コントラクト」と呼ぶJavaプログラムで開発する必要があった。新版のScalarDL 3.12では、SQLインタフェースと事前定義済みのコントラクトを提供する。開発者は、標準的なSQLを用いてScalarDLアプリケーションを開発できるようになった。

 また、ドキュメントのハッシュ値を保存して当該ドキュメントの証拠を保全するユースケースに特化したインタフェースと事前定義済みコントラクトも加わった。これにより、証拠保全アプリケーションを簡潔に記述できる。

 ScalarはScalarDLの今後のアップデートで、運用を容易にするためのツールセットの開発、古いデータを低コスト・低速ストレージに移行できるアーカイブ機能の開発、実行エンジンの高性能化などを予定している。

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Scalar / 分散処理 / Java / SQL / RDBMS / ScalarDB

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