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ヤマハ、100G/25Gスロット搭載のスイッチ新機種を発表、L3スイッチはBGP4+に対応

2025年10月22日(水)IT Leaders編集部、日川 佳三

ヤマハは2025年10月22日、同社で初めて100Gbit/sと25Gbit/sのスロットを搭載したネットワークスイッチ4機種を発表した。同年12月から提供する。既存機種(10Gbit/sおよび1Gbit/s)から強化された新機種の追加で、合計34機種のラインアップになった。販売計画は合計で年間1600台。

 ヤマハは、企業向けネットワークスイッチ製品を製造・販売している。フロアスイッチ用途に適したL2スイッチと、ルーティングプロトコルを備えコアスイッチ用途に適したL3スイッチを合計30機種ラインアップする。搭載ポート数などスペックは機種によって異なるが、ポートあたりのデータ転送速度は10Gbit/sまたは1Gbit/sである。

写真1:100G/25Gスロットを搭載したL2/L3スイッチ4機種の外観(出典:ヤマハ)
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 今回、ヤマハとしては初めて転送速度100Gbit/sおよび25Gbit/sのスロットを搭載した機種を提供する。既存機種(10Gbit/sおよび1Gbit/s)から転送速度が強化された(写真1)。

 新機種は、100Gスロット(QSFP28)を2基、25Gスロット(SFP28)を4基搭載している。L2スイッチは「SWX2320-30MC」「SWX2322P-30MC」の2機種、L3スイッチは「SWX3220-30MC」「SWX3220-30TCs」の2機種である(表1)。

表1:100G/25Gスロット搭載スイッチ4機種の価格(出典:ヤマハ)
品名 品番 希望小売価格(税別) 発売時期
インテリジェントL2スイッチ SWX2320-30MC 115万5000円(税込み)
105万円(税別)
2025年12月
インテリジェントL2 PoEスイッチ SWX2322P-30MC 137万5000円(税込み)
125万円(税別)
2025年12月
スタンダードL3 スイッチ SWX3220-30MC 137万5000円(税込み)
125万円(税別)
2025年12月
スタンダードL3 スイッチ SWX3220-30TCs 115万5000円(税込み)
105万円(税別)
2025年12月

 L2スイッチは、ダウンリンク用に10Gポートを24個備える。2機種のうち「SWX2322P-30MC」はPoE給電機能(最大720Wの給電能力)を備えており、無線LANアクセスポイントやエッジスイッチへの給電が可能である。

 L3スイッチのうち、SWX3220-30MCはダウンリンク用に10Gポートを24個、SWX3220-30TCsはSFP/SFP+スロットを20基備える。いずれの機種も電源の冗長化や故障時のホットスワップなど耐障害性を高めている(写真2)。

写真2:冗長化に対応した電源ユニット(出荷時は1基のみ)(出典:ヤマハ)
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 L3スイッチでは、経路情報を伝達するルーティングプロトコルとして、同一組織内の経路制御などに向いたRIPとOSPFに加え、新たにBGP4+(Multiprotocol Extensions for Border Gateway Protocol 4)を搭載している。BGP4(Border Gateway Protocol 4)をIPv4以外のプロトコルでも使用できるように拡張した規格で、拠点間接続などの広域ネットワークに適している(図1)。

図1:L3スイッチ新機種は、経路情報を伝達するルーティングプロトコルとして新たにGBP4を搭載した(出典:ヤマハ)
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時刻同期プロトコル「PTP」を搭載

 このほか、映像配信事業などに向けた機能として、時刻同期プロトコルの「IEEE 1588 PTPv2 TC(Transparent Clock)」を搭載している。スイッチを通過するPTPメッセージに中継遅延時間情報を追加して転送することで、デバイス間の同期精度を1マイクロ秒以下に保つ。

 L3スイッチについては「IEEE 1588 PTPv2 BC(Boundary Clock)」を搭載。PTPメッセージを終端し、ローカルクロックで再生成することで、複数セグメントにまたがる構成でも高精度な時刻同期を維持する。

 なお、ヤマハの全スイッチは、クラウド型ネットワーク管理サービス「YNO(Yamaha Network Organizer)」を用意。YNOを介してファームウェアの更新も可能である。スイッチ機器の管理GUI画面をYNO経由でリモート操作する機能も備え、LANマップ機能と併用することで、LAN側のネットワーク構成を視覚的に確認できる(図2)。

図2:企業LANでの利用イメージ(出典:ヤマハ)
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