日立ソフトウェアエンジニアリング(日立ソフト)は2009年4月2日、セールスフォース・ドットコムのオンデマンド型アプリケーション開発プラットフォーム「Force.com(フォースドットコム)」上で、業種・業態に特化した業務アプリケーション用SaaSテンプレートの販売を4月3日より開始すると発表した。
テンプレートでは必要な機能があらかじめ用意されているため、導入した顧客はそのまま利用することも、また独自機能の追加や修正を加えて短期間で開発することも可能という。
今回、第1弾として提供を開始するテンプレートは以下の2種類。
- 「Restaurant's Partner」:多店舗展開飲食店向け得意先管理用テンプレート
- 「Sport's Partner」:スポーツクラブ運営会社向け会員サポート管理用テンプレート
Restaurant's Partnerは、得意先の登録、法事や結婚記念日直前のダイレクトメールの案内送付、予約の登録、予約状況の一覧表の表示などの得意先管理機能を備えている。また、Sport's Partnerは、会員登録管理、グラフィカルな年間座席の配席決定などCRM(顧客情報管理)を中心とした機能を備えている。
利用料金は、Restaurant's Partner、Sport's Partnerとも1ユーザーあたり2100円/月(税込み)。ただし利用するには、Force.comライセンス(1ユーザーあたり6300円/月)、やシステム管理者向けライセンス(1ユーザーあたり1万5750円/月)が別途必要となる。
同社によれば近年、サービスとしてのソフトウェアであるSaaS(Software as a Service)への注目が高まっているが、業種・業界固有の機能要件を満たすためには、初期導入コンサルティングや個別のシステム開発が必要になるという。
そこで同社では「すぐに使えるSaaS」をコンセプトに、セールスフォース・ドットコムが提供するオンデマンドCRMアプリケーションのSalesforceや、Force.com上の企業向けシステムへの導入実績をベースに、特定業種・業態に特化した業務アプリケーション開発を効率化させるSaaSテンプレートの開発を推進しているという。
同社によれば、特定業種・業態向けSaaSテンプレートには以下のメリットがある。
- 初期導入コストの軽減になり、テンプレートをそのままでも利用できる
- 顧客独自の機能追加・修正のための開発期間を短縮可能
- 業種・業態特有の機能を標準で提供
同社では今後も、設備関連機器の販売会社向け、医療機器販売会社向けといったさまざまな業種・業態に適したテンプレートの品揃えを行い、SaaS利用の拡大を進めていくとしている。
「特定業種・業務向けSaaSテンプレート」
http://hitachisoft.jp/products/salesforce/template/saastemplate.html
日立ソフトウェアエンジニアリング
http://hitachisoft.jp/index.html