日本電気(以下、NEC)は2009年5月20日、製造業・卸売業などの物流業務を効率化するパッケージソフト「EXPLANNER/Lg」の機能を大幅に強化して販売すると発表した。
「EXPLANNER/Lg」は、業界に先駆けた完全Web対応の倉庫管理パッケージシステムとして2006年11月に発売され、幅広い企業・業種を対象としたソリューションを提供してきた。そして今回、本製品は“物流現場の見える化”を推進し、経営に直結した“物流KPIマネジメント”を実現することを目的に強化されている。本システムの導入により、散在している物流現場の情報を、あらかじめ設定した重点経営管理指標に基づいて一元管理することができるようになる。課題を早期に発見し、月次・半期などの目標達成のための進捗状況把握と早期対策を図ることができる。なお、本製品は、企業規模や導入範囲を問わずに採用できる。
NECとしては本強化版を、物流サービスの品質と生産性向上を目指す各業種の企業向けに展開し、さらに、自社物流センターを保有、もしくは外部委託する物流業務を自社で管理する、製造業・プロセス業・流通業にも展開していくとしている。
「EXPLANNER/Lg」強化版の概要は次のとおり。
(1)“物流KPIマネジメント”を実現する機能を追加
- これまでの物流作業の「生産性分析」や「進捗管理」に加えて、「物流コスト削減」「物流品質向上(CS)」など、あらかじめ設定した重要経営管理指標に基づき、物流現場にて日々蓄積されるオペレーション実績データ(保管スペースの使用率、作業生産性、出荷頻度、オペレーションコスト、納期遵守率、欠品率、在庫回転率など)を適切な形式で出力できる。これにより経営層は、課題を明確化し、経営に直結した物流KPIマネジメントにつなげることが可能。
- すでに導入済み/導入予定の市販KPI管理ツールや、データウェアハウスとの連携が可能。
(2)運用シナリオの多様化に対応する便利な運用機能や、カスタマイズ対応の追加
- 分納時新規予定自動作成(分納入荷時に予定データを新規に自動作成) 。
- 未受付オーダーの入荷検品対応 。
- 各種ラベル発行機能追加(入荷時の格納ラベル、出荷検品時の梱包ラベル) 。
- 無線ハンディターミナル機能拡張(予定データなし、事前受付なしでの検品対応など)。
- 多言語対応(日本語、英語、中国語)における表示ラベル項目整備 。
「EXPLANNER/Lg」強化版の販売価格は、5拠点に展開した場合の最小構成(端末台数10台分ライセンス含む)で1400万円。
同社は、NECグループの物流に精通したSEメンバーを全国から集結させ、本製品の開発、保守、SIを一本化した体制「次世代流通・サービスソリューション開発本部」を構築し、「EXPLANNER/Lg」の販売・SI提供を強化する。そして、今後3年間で50社への導入を目指す。
なお「EXPLANNER/Lg」は、5月21日~22日に東京ビックサイトで開催される「SCMソリューションフェア2009」に出展される。
「EXPLANNER/Lg」の詳細情報
http://www.nec.co.jp/explanner/explanner-lg/
「SCMソリューションフェア2009出展」について
http://www.nec.co.jp/event/detail/scm2009/