NTTデータと日本オラクルは2009年12月21日、NTTデータがオープンソースソフトウェア(OSS)として公開する統合運用管理ツール「Hinemos」と、日本オラクルのサーバー仮想化ソフトウェア「Oracle VM」やプラットフォーム製品などを活用したシステム統合基盤の一元的な統合運用管理ソリューションに関して協業することを発表した。
同協業では、NTTデータが日本オラクルの技術支援を受けて、オラクルの「Oracle VM」およびLinux製品「Oracle Enterprise Linux」へのHinemosの対応を行うほか、Hinemosと、オラクルの統合管理ソフトウェア「Oracle Enterprise Manager」の連携を図る。これらの対応や連携によって、仮想化環境、業務システム、プラットフォーム製品の一元的な統合運用管理が可能となり、システム統合基盤の運用管理に伴うTCO削減に寄与できるとしている。
今回のHinemosの対応内容は以下のとおり。
- Hinemosマネージャの動作OSとして、Oracle Enterprise Linuxが利用可能になる(対応バージョン:Oracle Enterprise Linux 5)
- Hinemosの管理対象OSとしてOracle Enterprise Linuxが利用可能になる(対応バージョン:Oracle Enterprise Linux 4、Oracle Enterprise Linux 5)
- 「Hinemos VM管理オプション」の対応仮想化ソフトウェアとして、Oracle VMが利用可能になる(対応バージョン:Oracle VM 2.2、Oracle VM対応モジュールとしてのリリースを予定)
また、今回のソリューションにおける各ソフトウェアの役割は以下のようになる。
- 「Hinemos」および「Hinemos VM管理オプション」:仮想化環境を含めた統合運用管理(仮想OSにおけるリソース使用状況の監視・ジョブ運用、ネットワーク機器や物理サーバーなども含めた統合管理環境、仮想OSの起動・停止などの定常運用時の仮想環境管理)
- 「Oracle Enterprise Linux」:エンタープライズレベルのサポートに対応(無償で入手可能なRed Hat Enterprise Linux互換のLinux、日本オラクルによるサポートやアップデートの提供、日本オラクル製品群との親和性)
- 「Oracle VM」:オープンソースのハイパーバイザー「Xen」をベースとした仮想化ソフトウェア(オラクル製品の能力を最大限に活用するためのプラットフォームとして最適化、Oracle VM Managerを活用した仮想化環境の構築)
- 「Oracle Enterprise Manager」:トップダウン・アプローチによるシステム管理(Oracle Database、Oracle Fusion Middlewareなどのソフトウェア統合管理、オラクル環境全体を自動監視、性能監視・オラクル環境のパフォーマンスチューニング・構成管理・管理作業の自動化)
各ソリューションは、両社共通のパートナー企業を通じて提供される。まずは、NTTデータ先端技術より提供が開始される予定とのこと。
「Hinemos」
http://www.hinemos.info/
「Oracle VM」
http://www.oracle.co.jp/campaign/vm/
NTTデータ
http://www.nttdata.co.jp/index.html
日本オラクル
http://www.oracle.co.jp/