三菱電機は2010年1月22日、Webシステムの開発効率化を促進するコンポーネント群と開発支援機能を備えるWebアプリケーション構築フレームワーク「DIAECOR(ダイヤエコール)」を3月31日から販売すると発表した。
発表によれば、官公庁の業務システムは従来の大型計算機と端末による専用システムから、汎用サーバーとブラウザで操作するWebシステムが主流を占めるようになり、従来システムの統合や処理の集中化によって業務の効率化やコスト削減を図るケースが増えつつある。同社は今回、質の高いWebシステムのソフトウェア(Webアプリケーション)の開発作業を効率化し、開発期間の短縮化を支援するWebアプリケーション構築フレームワークを発売するとのこと。
DIAECORは、以下の5つのモジュールで構成される。モジュールは単独でも販売され、顧客は必要に応じて各モジュールを導入できる。
- AF(アプリケーションフレームワーク):入出力処理や画面処理などの汎用処理をまとめたコンポーネント群。顧客はこのモジュールを導入することで、汎用処理の組み合わせでは実行できない処理のみ開発すればよくなり、開発期間の短縮が可能となる。
- ID(統合開発環境):仕様書や試験項目の自動生成、開発したソフトウェアの性能分析など、開発と評価を支援する。設計とソフトウェアの同一性が保証され、システム品質の向上が期待できる。
- IM(統合運用管理):システムの要件定義や方式設計を運用面から点検し、運用と保守を最適化する。また、システム稼働後の標準的な監視業務とソフトウェア保守業務の作成を支援。
- IC(統合運用管理クライアント):操作端末側の標準的な監視業務やソフトウェア保守を支援する。
- PR(統合開発プロセス):Webアプリケーションの開発から管理に至る各プロセスにおいてDIAECORの各モジュールを利用するタイミングと、標準的な文書の様式をまとめたもの。このモジュールは、AF、ID、IM、ICを1つでも購入した顧客には無償で提供される。
価格(税別)は、アプリケーションフレームワークの「DIAECOR(AF)」が125万円(1CPUライセンス)、統合開発環境の「DIAECOR(ID)」が1000万円(システムライセンス)、統合運用管理の「DIAECOR(IM)」が100万円(1CPUライセンス)、「DIAECOR(IC)」が5000円(1クライアントライセンス)など。