エンバカデロ・テクノロジーズ(Embarcadero Technologies)は2010年5月20日、データベース開発/管理ツールの新ラインアップとして、複数データベースに接続できる上位版「XEシリーズ」を追加したと発表した。同日、XEシリーズ3製品の販売/出荷を開始した。
XEシリーズは、OracleやSQL Server、DB2、Sybaseなど、複数のデータベース(DB)に接続可能なDB開発/管理ツールである。これに対して、これまで提供してきた同社のDB開発/管理ツールは、いずれか1つのDBにしか接続できず、接続先のDBの種類に応じて別途異なるライセンスを購入する必要があった。
XEシリーズとして最初に出荷した製品は、DB管理ツールの「DBArtisan XE」(2010年3月出荷)。今回、XEシリーズとして新たに3製品を販売開始/出荷した。3製品は、「Rapid SQL XE」(DB開発ツール)、「DB Optimizer XE」(DBチューニング・ツール)、「DB Change Manager XE」(DB変更管理ツール)である。さらに今回、これらを内包した全製品パッケージのXEシリーズ「All-Access XE」の提供も開始した。
今後は、モデリング・ツールや開発ツール製品などデータベース接続をともなう残りの製品に関しても、順次XEシリーズ化を図る。
複数DB接続時のライセンスを安く設定
XEシリーズの価格設定は、同等機能のエディションを用いた場合に、1つのDBに接続する場合は割高となるが、2つ以上のDBに接続する場合は安価になる、というもの。例えば、DB Optimizerの価格は、単一DBに限って接続可能な既存版が24万円(税別)であるのに対して、同等の機能を持つXEシリーズ(Professional Edition)は32万円(税別)である。
XEシリーズでは、エディション構成も調整し、より安価に入手できるようにした。例えば、DB Optimizerの場合、既存版にはエディション構成が存在しないが、XEシリーズは3つのエディションを用意した。機能を抑えた「Developper Edition」(税別で14万円)を用意したことで、チーム開発におけるライセンス総料を削減しやすくなった。
具体的には、開発プロジェクト3人体制のうち1人だけがDB Optimizerの既存版と同等機能を持つProfessional Editionを購入し、残りの2人は安価なDevelopper Editionを購入するという運用が可能になる。このケースにおけるライセンス費用は、既存版で接続先DBが1つの場合に72万円(税別)、2つの場合に144万円(税別)、XEシリーズでは60万円(税別)となる。
XEシリーズ4製品とパッケージ1製品の価格の詳細は以下の通り。
- DBArtisan XE - 80万円(税込84万円)
- Rapid SQL XE - 20万円(税込21万円)
- DB Optimizer XE
- DB Optimizer XE Developer - 14万円(税込14万7000円)
- DB Optimizer XE Professional - 32万円(税込33万6000円)
- DB Optimizer XE Enterprise - 128万円(税込134万4000円)
- DB Change Manager XE
- DB Change Manager XE Developer - 14万円(税込14万7000円)
- DB Change Manager XE Professional - 32万円(税込33万6000円)
- DB Change Manager XE Enterprise - 64万円(税込67万2000円)
- All-Access XE
- All-Access XE Bronze - 48万円(税込50万4000円)
- All-Access XE Silver - 96万円(税込100万8000円)
- All-Access XE Gold - 136万円(税込142万8000円)
- All-Access XE Platinum - 160万円(税込168万円)