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CSKシステムズ、Amazon EC2/Eucalyptus環境の相互運用可能な製品を2010年6月末に投入

2010年5月25日(火)IT Leaders編集部

CSKシステムズは、クラウド管理製品「PrimeCloud Controller」を2010年6月末にも提供開始する。米AWS(Amazon Web Services)が提供するパブリッククラウドの仮想サーバー「Amazon EC2」と、EC2との互換環境を構築できるオープンソースのクラウド管理ソフト「Eucalyptus」で構築したプライベートクラウド環境の双方への仮想サーバーの構築・統合管理機能や、双方の環境に置いた仮想サーバーの連携に必要な設定の自動化機能を持つ。

 2010年5月に開催された「クラウド コンピューティングEXPO」で一般公開した。同社が従来「クラウド制御ソフトウェア」と呼んでいたもの。これを使うと、ユーザーはGUIの画面操作でAmazon EC2環境やEucalyptus環境への仮想サーバーを設置できる。通常はCUIでのコマンド入力やAPIを介した複雑な設定が必要だった。

 EC2環境とEucalyptus環境に置いたシステム連携に必要な設定を自動化する機能を持つ。例えばEucalyptus環境で稼働するECサイトシステムのトラフィックの急増時に、Webページの表示や入力事項確認システムなどを稼働するWebアプリケーションサーバーをEC2環境に増設すると、PrimeCloud ControllerがEucalyptus環境にある既存のWebアプリケーションサーバーとの負荷分散設定や、EC2環境にあるWebアプリケーションサーバーとEucalyptus環境にあるデータベースサーバーとのデータ連携の設定などを自動実行する。

 MySQLやApache Tomcat、Apache HTTP Server、Apache Geronimo、プロジェクト管理システム(TracやSambaなどの組み合わせ)の5つの仮想サーバーの設定を担うエージェントをインストールしたEC2/Eucalyptus用仮想マシンイメージを用意。PrimeCloud Controllerの管理サーバーには、それぞれの仮想サーバーの構築に必要な設定をまとめたルールファイルを格納している。

 ユーザーが仮想サーバーをEC2環境とEucalyptus環境のどちらで稼働させるか、サーバー何台で冗長化するかといった設定をPrimeCloud Controller上で実行すると、エージェントがPrimeCloud Controllerの管理サーバーと通信しながらサーバーソフトウェアのインストールやロードバランサ、DNSサーバーなどの設定や仮想サーバーの起動などを自動実行する。EC2にVPNで接続するAmazon Virtual Private Cloudを使ったシステムも構築できる。

 2009年夏に開発をスタートし、2009年11月から2010年3月にかけて社内トライアルを実施、ユーザーインタフェースなどの完成度を高めた。現時点では、提供形態や価格は未定。

CSKシステムズの「PrimeCloud Controller」の管理画面。Amazon EC2環境とEucalyptus環境の双方に設置した仮想サーバーを統合管理できる
写真 CSKシステムズの「PrimeCloud Controller」の管理画面。Amazon EC2環境とEucalyptus環境の双方に設置した仮想サーバーを統合管理できる

(修正2010年5月26日18時42分)記事公開当初、「Apache Apache Geronimo」としていたのは「Apache Geronimo」の誤りでした。また「Amazon Virtual Pribate Cloud」としていたのは「Amazon Virtual Private Cloud」の誤りでした。以上2点は本稿では訂正済みです。

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CSK / Amazon EC2 / AWS / Eucalyptus / OSS / Apache

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