CSKシステムズは、工場現場での製造実行を支援するための製品・サービス群「製造実行支援シリーズ」の新ラインナップとして、在庫の入出庫データを収集し、在庫削減の改善サイクルを推進するシステム「在庫管理パック」を2010年9月9日より販売開始した。
発表によれば、過剰在庫を削減するためには、品目ごとに設定した目標在庫量を達成・維持する現場のサイクルと、維持できるようになった目標量を見直して、引き下げる管理部門のサイクルを回すことが必要となる。2つの在庫削減サイクルを繰り返すことにより、現場の実力とバランスを保ちながらの在庫の削減が可能となる。
在庫削減サイクルを実施するには、実在庫量の把握が不可欠となるが、現場に大きな負担がかかるために、日次レベルでは実施できていないのが現状で、また在庫量が把握できないことにより、適正な目標在庫量の設定や、目標在庫量を維持するための活動もできなくなっている。
今回発表された「在庫管理パック」は、作業者のデータ収集業務を支援し、管理者・監督者が必要とする情報を必要なタイミングで提供するというもので、以下のメリットが挙げられている。
- 管理者
在庫状況を可視化したグラフから、在庫削減の改善ポイントを抽出し、目標在庫数を決定できる - 監督者
実在庫が目標在庫数を超えたら、携帯端末に警告通知する。それによって異常にすぐ気づき、目標在庫維持の現場オペレーションが可能となる - 作業者
現品票にRFタグ(無線タグ)を利用することで、負担をかけずに正確な在庫の入出庫実績を収集可能
「在庫管理パック」は、以下のセット内容で提供される。
<ハードウェア>
- UHF帯RFID・RW 本体:1台
- UHF帯RFID・RW アンテナユニット:1台
- UHF帯RFタグ:1,000枚
- ハンディターミナル:1台
- 携帯端末:1台
<ソフトウェア>
- RFIDアプリケーションプラットフォーム「RFID ShareServer Enterprise」:1ライセンス(1サーバー5デバイス)
- 「Web在庫アンドン」ソフトウェア:1
- 「RFID在庫実績収集」ソフトウェア:1
- 「流動数グラフ作成ツール」ソフトウェア:1
製品価格は240万円(税別)。
同社はまた、以下の2製品の今秋リリースを予定している。
- RFID固定資産管理
RFIDを活用して、固定資産の棚卸作業を効率化するシステム - RFIDパレット管理
RFIDを活用し、パレットの保有状況を把握することで、パレット数を最適化してパレットの材料費を削減するシステム
なお、「在庫管理パック」は、2010年9月15日から17日まで、東京ビッグサイトで開催する第12回自動認識総合展(主催者:社団法人日本自動認識システム協会)に出展を予定している。