日立製作所(日立)は2011年2月15日、企業などのCIO(Chief Information Officer)や情報システム部門の管理者向けに業務の効率化と高度化を支援する「日立ISマネジメント・サービス」において、従来のダッシュボードを活用した「ダッシュボード提供サービス」に加え、システム運用部門向けに、情報システム運用業務手順であるランブックの自動化を実現する「ランブック自動化サービス」をラインアップに追加し、2011年2月17日から提供開始すると発表した。
「ランブック自動化サービス」は、システム障害や警告が発生した時に、従来、手動で対応していた手順や、仮想サーバーの導入時に必要となるプロビジョニング作業などの複雑な各種設定作業を自動化するもの。これにより、作業の標準化、作業時間の削減、作業効率の向上や、運用コストと人的ミスの低減を図れる。
また、特定の管理者に依存する運用管理のノウハウを、自動化フローに組み込むことにより、属人的な作業の排除による運用管理作業全体の適正化を行い、企業などの情報システム部門としてのサービス品質を向上することができる。
同サービスは、ユーザー拠点に設置するサーバ上で動作するRBAエージェントと呼ぶIT機器を操作し作業実行を行う機能をもつサーバと、日立リモートサポートステーション側に設置するRBAマネージャーと呼ぶVPN回線経由でRBAエージェントをコントロールし、自動化フローの実行や作業実績確認を行う機能をもつサーバにより実現される。
同サービスの特長は以下のとおり。
- アセスメント(導入支援)による現状把握
日立独自のアセスメントシートを活用して現状の運用業務を調査・分析し、適用効果を踏まえた自動化の範囲や優先順位を決定し、運用業務手順(ランブック)の整備と作成支援を行うアセスメントサービスを提供する。これにより、企業などの情報システム部門における改善点の見える化を行う。 - 設計・導入の支援
日立が従来培ってきた運用設計や運用の自動化などのノウハウを活かし、自動化フローの作成とシステム構築を行う。これにより、導入期間を短縮でき運用業務の自動化を効率的に推進できる。 - 導入後のシステム維持管理の支援
サービス開始後も安心してシステムを利用できるように日立リモートサポートステーション内に問合せ窓口を設置し、万が一の障害発生の場合も24時間365日の体制でユーザーを支援する。また、システムの維持・メンテナンスや運用手順の変更による自動化フローの変更にもユーザーニーズに応じて迅速に対応する。
同社は、同サービスを2015年度に100億円売り上げることを目標としている。