日本システムウエア(以下、NSW)は2011年3月2日、クラウド環境を管理する「クラウド統合監視・運用サービス」の提供を開始すると発表した。同サービスは、オープンソースソフトウエア(OSS)の統合監視ツールであるZabbixと、NSWのクラウド基盤運用ノウハウをベースにした自社モジュールにより、ライセンスフリーの統合監視ソフトウエアを開発することで実現しており、低コストでクラウド環境の統合監視を導入できる。
Zabbixは、サーバ、ネットワーク、アプリケーションを集中監視するためのオープンソースの統合監視ソフトウエアである。WindowsやLinuxをはじめとする多数のプラットフォームとSNMPに対応しているため、プラットフォームが混在した環境であってもZabbix1つで統合的に監視することが可能である。
NSWではZabbixをベースに、自社開発した仮想基盤の監視モジュールを追加することにより、物理基盤と仮想基盤を統合的に管理し運用負荷・運用コストの軽減に貢献する運用サービスの提供を実現している。また、NSW独自のインシデント管理機能を追加しているため、IT運用のベストプラクティスITILに準拠したインシデント管理を行うことができる。
同サービスは、NSWのIaaS型クラウドサービス「BlueSpider」や同社データセンターを利用する顧客に提供していくとのこと。そして今後、自社内や外部データセンターのプライベートクラウド環境で、運用コストの削減が課題となっている企業や、物理基盤に加えて仮想基盤の監視・運用を必要としている企業へも提供を拡大する予定だとしている。
NSWは、今後もクラウド環境における最適な運用サービスの実現に向けて、高度な運用自動化などにも取り組んでいく。また、同サービスについても、ナレッジ共有や障害の自動検知など、より効果的にクラウドを使うことのできる機能拡張を計画しているとのこと。
そして、NSWは今後3年間で、「クラウド統合監視・運用サービス」の30社への販売を目指すとしている。
Zabbix
http://www.zabbix.com
Zabbix日本語サイト
http://www.zabbix.j
BlueSpider
http://www.bluespider.jp/
日本システムウエア
http://www.nsw.co.jp/index.html