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HPが無停止マシン「NonStop」など用途別の専用サーバーを投入

プロセサやディスク搭載数を強化し性能向上

2011年5月6日(金)IT Leaders編集部

日本HPは2011年3月30日に無停止サーバーを、4月4日にはスケールアウト型サーバーを相次いで発表した。多重化構造による可用性の高さや、Hadoop向けの機能強化を特徴とする。

日本ヒューレット・パッカード(HP)は3月末〜4月初頭にかけて、サーバー製品のラインナップの強化を立て続けに発表した。1つは無停止型のハイエンドサーバーで、可用性の高さが求められるミッションクリティカル業務に向けたもの。もう1つは、スケールアウト用途の高密度サーバー。Hadoopのような大規模分散処理を想定した仕様となっている。

無停止サーバーの特徴

3月30日に発表した「HP Integrity NonStop NB54000c BladeSystem」(NB54000c)は、部品の多重化や障害性対策による可用性の高さを特徴とする無停止サーバー。Integrity NonStop シリーズのハイエンド機に相当し、従来のハイエンド機「NB50000c」と比べて、プロセサを2コアから4コアに、メモリーをDDR2からDDR3に変更した。これらの変更により、性能が約2倍になったとしている。

MPP(超並列処理)型のアーキテクチャを採用し、プロセサ/メモリーボード(ノード)を追加するごとに性能を高められる。1ノードあたり、2〜16個のインテル製プロセサ「Itanium 9340」(動作周波数は1.60〜1.73GHz)を搭載し、最大255ノードまで増設できる。最大4080論理プロセサ、1万6320コアまで拡張可能だ。メモリーの最大搭載容量は1ノードあたり768GBとなる。

ノード間やI/O間の通信には、「ServerNet」と呼ぶ専用機構を使うほか、OSも独自の「HP NonStop OS」を用いる。

価格は4655万7840円。なお、NB54000c専用のリレーショナルデータベースソフト「HP NonStop SQL/MX 3.0」も販売を開始した。価格は496万6500円から。

スケールアウト型サーバーの特徴

4月4日に発表したサーバー(3機種)は、スケールアウト用途の高密度PCサーバーシステム「HP ProLiant SL6500シリーズ」を構成する。Hadoopを用いた分散データ処理用ノードとして使うことを想定し、ノードあたりのディスクの実装密度を高めている点が特徴だ。同社によれば、プロセサ処理能力、メモリー搭載容量、ディスク搭載容量のバランスがHadoopに適正であるとしている。

0.5Uサイズとなる(1)「HP ProLiant SL335s G7サーバー」の場合、2.5型ディスクを8台、または3.5型ディスクを4台(最大容量は8TB)搭載。1Uサイズの(2)「同 SL160s G6サーバー」、(3)「同SL165s G7サーバー」の場合、2.5型ディスクを8台、または3.5型ディスクを6台(最大容量は12TB)搭載する。既存モデル2製品(0.5U/1Uサイズ)は、2.5型ディスクを4台、または3.5型ディスク2台(最大容量は4TB)しか搭載できなかった。

主な仕様と価格は以下の通り。

(1)はプロセサに「Opteron 4162EE」(最大2個、12コア)、メモリーは最大128GB。価格は14万8050円から。

(2)はプロセサに「Xeon E5620」(最大2個、12コア)、メモリーは最大192GB。価格は19万1100円から。

(3)はプロセサに「Opteron 6128」(最大2個、24コア)、メモリーは最大256GB。価格は18万4800円から(すべて税込)。(日川)

表 今回発表した製品価格一覧
製品名 価格(税込)
HP Integrity NonStop NB54000c BladeSystem 4655万7840円
HP NonStop SQL/MX 3.0 496万6500円~
HP ProLiant SL335s G7サーバー 14万8050円~
HP ProLiant SL160s G6サーバー 19万1100円~
HP ProLiant SL165s G7サーバー 18万4800円~
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