富士通、富士通ミッションクリティカルシステムズ 富士通と富士通ミッションクリティカルシステムズは2011年9月15日、システム構築時の品質を検証するサービス「Fujet(Fujitsu efficient testing service」の提供を開始した。企業が自社開発によるシステム構築プロジェクトを進める案件などを対象に、テスト工程に特化して支援する。
両社が主に金融、公共、通信分野におけるシステム構築で培ってきたノウハウを活かす。テスト工程で実施すべき項目の選定や、テストの結果の分析などを代行。テスト工程に要する期間を短縮すると共に、信頼性の高いシステム構築に結び付ける。
4つのサービスで構成し、その概要は以下の通り。
「業務品質検証サービス」は、システムに実装する機能要件をテストする。条件や規則からテスト項目をマトリックス形式で整理。テスト実施から結果報告までの工程を可能な限り自動化して効率化する。
「業務基盤品質保証サービス」は、信頼性や運用性、性能といった非機能要件が対象だ。ヒアリングを通じて要求レベルを判定し、基本設計書や受け入れ試験などの要項を精査。評価レポートを提示すると共に、必要に応じて品質向上に向けた各種サービスを提供する。
「プログラム品質保証サービス」は、ソースコードの不備や脆弱性を解析。「是正」「警告」「重大」といったレベルに応じて対処方法をガイドする。
「SQLCMサービス」は、品質に対する取り組みをライフサイクルとしてとらえ、計画→実施→評価→見直しといったテストにかかわる一連の流れを「見える化」する環境を提供する。関連データを専用DBで一元管理し、テストの各工程で流用することで作業効率を高める。
これらを活用することで、テスト工程にかかる期間を従来に比べて30〜50%短縮できるとする。価格(税別)は「システム品質検証サービス」の場合で100万円から。2013年度末までに20億円の売上を目指す。 (折川)