2012年4月12日、IBMは新しい製品を世界同時に発表した。 「Expert Integrated System」というカテゴリーに属するPureSystems製品群だ。 本稿では当社が新たに提案するコンピューティングのビジョンと、 その実装系であるIBM PureApplication Systemについて解説する。
メインフレーム、クライアント/サーバー、Web、クラウドと、この20年でコンピューティング・モデルは大きな変化を遂げた。これに伴って、ハードウェアの性能は飛躍的に向上し、その上で動くミドルウェアも多様化している。
一方、ビジネス環境を見てみると、新興国の劇的な成長でグローバル化に拍車がかかり、多くの企業が自国内だけでなく、世界の市場で競合と戦うことを余儀なくされている。ビジネスの成否を分ける重要な要素の1つが企業の俊敏性であることに疑いはなく、ITは、このスピード感に追従できるものでなければならない。
IT基盤の導入をいかに効率化するか
新規開発と運用保守という2つのフェーズを見た時、IT予算の6〜7割が後者にとられ、企業の機動力を削ぐ一因になっているという話をよく耳にする。この状況から脱却するために運用保守を効率化し、浮かせた費用を戦略的な新規開発に振り向けるべきとの議論も活発だ。
これに異論を唱えるつもりはないが、新規開発フェーズにおける基盤の設計やソフトウェアの設定などにも着目する必要がある。例えば、新規アプリケーションの導入、システム基盤の刷新といったプロジェクトは、多くが想像する以上にやっかいであり、工数がかかってしまう。
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